出版社内容情報
「北政府」による終末戦争により、荒廃した世界にうごめく妖しげな生き物たち……。シーナ文学の原点である奇想に彩られた超常小説集。
内容説明
遠い未来のむかしのお話。世の中には異態進化した巨大生物や、人工的に作られた異常生命体があふれておりました。でも人間たちは、さまざまな状況下で、それぞれの方法でたくましく生き延びていたのです―収録する奇妙で不思議な11編の物語に共通するテーマは“北政府”。彼らによる終末戦争で荒廃した世界を描く。シーナ文学の真髄を味わえる超常小説アンソロジー。書き下ろしの自著解説も付録。
著者等紹介
椎名誠[シイナマコト]
1944年6月東京都生まれ。東京写真大学中退。世界の辺境地区への旅をライフワークにしている。79年、エッセイ『さらば国分寺書店のオババ』でデビュー。88年『犬の系譜』で第10回吉川英治文学新人賞、90年『アド・バード』で第11回日本SF大賞受賞。映画監督作品に『白い馬』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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おにく
27
椎名誠さんのSFは、代表作"アドバード"を読んだ友人が「訳が分からん」と漏らしていて、これまで敬遠してましたが、過去に近代戦争があった事を示唆させる"北政府"の世界観は、想像力に刺激を受けました。この独特の世界観は、全くの空想から産み出されたのでなく、作者のアウトドアの経験や、出会った人やモノも反映されていると思います。それというのも、"水上歩行機"に出てくる「目は全体に黄濁して、黒目との境界がない」という網元の人相は、いずれかのエッセイに出てきた現場監督さんと、特徴が一緒だと思い出したもので。 2019/08/13
ツバメマン★こち亀読破中
22
「北政府」って何なのかは詳しく説明されないけれど、椎名誠のSFで何度も描かれている、どこかの国の戦争後の荒廃した世界を舞台にした11の短編を北上次郎が1冊にまとめたアンソロジー。時を経ても全く色褪せないのは未来を描いたSFだからか、戦争が身近になったからか?「北政府モノ」の長編「武装島田倉庫」も久々に読みたい!2022/12/28
時代
13
とてつもなくわけわからん。そうか!椎名のSFは苦手だったのを忘れてた!とんでもない世界だった✖️2019/07/30
ばななな
11
夢中になってアドバードを読んだ頃を、懐かしく思いながら、楽しく読みました。 ホラはでかいほうが、いい!2019/10/20
Ai
7
シーナさんの北政府コレクションを読み続けている。過酷な世界で生きるたくましい人々の姿と、摩訶不思議の生態系を一緒に冒険しているようで楽しい。灰汁と百舌が活躍するエピソードもいいが、ラストの『スキヤキ』にやられました。切ない。2023/07/04
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