出版社内容情報
変人キャリア警視正・孔泉。新たな赴任先で勃発した美術館立てこもり事件で、まさかの人質に!? 緊迫のタイムサスペンス×警察小説!
内容説明
新設の県立美術館。その開館式典で突然、爆発音が鳴り響き、狐面をつけた武装集団に建物を占拠されてしまう。運悪く館内に取り残されたのは、副知事と女子小学生、そして変人キャリア警視正の孔泉だった。犯人側の要求は現金十億と、ある展示品が盗作であることの公表。孔泉たちは脱出の機会を図りつつ、狐集団の正体を探るが―。彼らの真の思惑とは一体!?緊迫の時限サスペンス×警察小説。
著者等紹介
松嶋智左[マツシマチサ]
1961年大阪府生まれ。警察官を退職後、小説を書き始める。2005年「あははの辻」で第39回北日本文学賞、06年「眠れぬ川」で第22回織田作之助賞、17年『虚の聖域 梓凪子の調査報告書』(「魔手」を改題)で第10回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
97
前回は、女性警察官が主人公と思っていたのですが、キャリア警察官が今回は主人公となっていました。新しい美術館の開幕を祝うときに県警本部長の代理でこのキャリア警察官と副知事が臨席します。この美術館が十人近くの武装集団に占拠され、その中に二人と小さな女の子(事件の鍵ともなりますが)が取り残されてしまいます。犯人側の要求は金と展示品が盗作であることを公表しろということで、・・・・。最後は様々な事情が明かされます。2024/12/29
ma-bo
94
流警シリーズ第2弾。新設の美術館の開館式典で狐面をつけた武装集団に建物を占拠されてしまう。館内に取り残されたのは、副知事と女子小学生、そして警視正の榎木孔泉。占拠犯達の要求は現金十億と、ある展示品が盗作であることの公表。テンポの良さで読ませます。前作の左遷させられた元捜査一課の南優月は出てこないし、榎木は異動だから2作目にして流警ではないような気もするが...。キャリア警視正の榎木はまた異動となり続編出そうですね。2025/02/08
タイ子
80
再び榎木孔泉に出会えた。県警警備部長に就任後、新設の県立美術館の開館式典が始まる矢先に爆発が起こる。何者かにジャックされた美術館の中に逃げ遅れた副知事、孔泉、1人の少女がいた。色違いの狐面をかぶるジャック犯は8人。逃げる3人、追う犯人。逃亡の中、副知事の心境を語り、少女の身元も分かり始め、孔泉と本部との連絡の中次第に犯人たちの動機が浮かび上がる。謎だった孔泉の人物像に少し触れたのは良かったかも。事件の裏で発覚する県知事の県民への裏切り、その始末は腹立たしくも宮仕えの哀しさを覚える。副知事と少女の絆がいい。2024/09/30
papako
49
なんだかんだで絶対読んでる作者さん。前作では孔泉のキャラがよくわからなくて、つかみきれなかったけど、今作は楽しかった。ってか孔泉が主役だったんですね。前作の記憶は薄くつながりがわからなかったのは残念だけど、最初から最後までちゃんと伏線も回収されて納得の展開でした。県の為なんてわけない。私腹をこやす為なのは明らかだよな。副知事が煮え切らなくてどうなるかと思った。次も孔泉の活躍は読めるかしら?その前に前のやつ再読ね。2024/11/17
fuku3
37
2024.11.18読了。シリーズ第2弾。前作より数段よかった。県の新生美術館のプレオープン前に爆破が!複数人にジャックされた美術館!その中に取り残された副知事秦玖理子、女の子、県警警備部長の榎木孔泉警視正。孔泉は内部の情報を本部に伝え犯人達の狙いを探る。徐々に追い詰められる孔泉達だが…。正に手に汗握る展開で頁を捲る手が止まらない。孔泉の不器用な対応が逆に新鮮に映る。秦と女の子の友情物語の様な掛け合いも良かった。一点、"流警"と云う題名なら原因となった南巡査部長が登場しないのはどうなの⁉︎名前変えれば⁉︎2024/11/18