集英社文庫<br> 心淋し川

個数:
電子版価格
¥649
  • 電子版あり

集英社文庫
心淋し川

  • ウェブストアに4冊在庫がございます。(2025年06月07日 04時08分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087445657
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

【第164回直木賞受賞作】

「誰の心にも淀みはある。でも、それが、人ってもんでね」
江戸、千駄木町の一角は心町(うらまち)と呼ばれ、そこには「心淋し川(うらさびしがわ)」と呼ばれる小さく淀んだ川が流れていた。川のどん詰まりには古びた長屋が建ち並び、そこに暮らす人々もまた、人生という川の流れに行き詰まり、もがいていた。
青物卸の大隅屋六兵衛は、一つの長屋に不美人な妾を四人も囲っている。その一人、一番年嵩で先行きに不安を覚えていたおりきは、六兵衛が持ち込んだ張形をながめているうち、悪戯心から小刀で仏像を彫りだして……(「閨仏」)。
裏長屋で飯屋を営む与吾蔵は、仕入れ帰りに立ち寄る根津権現で、小さな唄声を聞く。かつて、荒れた日々を過ごしていた与吾蔵が手酷く捨ててしまった女がよく口にしていた、珍しい唄だった。唄声の主は小さな女の子供。思わず声をかけた与吾蔵だったが――(「はじめましょ」)ほか全六話。
生きる喜びと生きる哀しみが織りなす、著者渾身の時代小説。

【著者略歴】
西條奈加(さいじょう・なか)
1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノべル大賞を受賞し、デビュー。2012年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、2015年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、2021年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。近著に『うさぎ玉ほろほろ』『とりどりみどり』『隠居おてだま』『金春屋ゴメス 因果の刀』などがある。

内容説明

江戸、千駄木町の一角を流れる、小さく淀んだ心淋し川。そこで生きる人々も、人生という川のどん詰まりでもがいていた―。悪戯心から張形に仏像を彫りだした、年増で不美人な妾のりき。根津権現で出会った子供の口ずさむ唄に、かつて手酷く捨てた女のことを思い出す飯屋の与吾蔵。苦い過去を隠し、長屋の住人の世話を焼く差配の茂十…。彼らの切なる願いが胸に深く沁みる、第164回直木賞受賞作。

著者等紹介

西條奈加[サイジョウナカ]
1964年北海道生まれ。2005年に『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しげ

84
北海道出身作家(河崎さん)の直木賞受賞の吉報が昨日届きました。同じく道産子で3年前に同賞受賞者した西條奈加を読書中でした。時代小説への苦手意識から西條さん初読みとなりましたが見事に先入観を覆えされた感じです。本編に描かれる心町(うらまち)は何故か幼少を過ごした昭和時代の団地住まいを思い出します。差配茂十の章で結ばれるラストはとても良かった。2024/01/20

ミワ

74
時代物は何となく敬遠していたけど、読みやすかった。時代が違っても人の想いに大きな違いはない。「冬虫夏草」は今で言ったら毒親?。母の想いが怖い。P44茂十さんの(誰の心にも淀みはある。事々を流しちまった方が…)の言葉が「灰の男」で納得。「灰の男」が心に沁みる。そういう事で茂十さんも流れ着いたんだ。解説も含めて良かった。2024/03/10

shinchan

70
西條さん初読み。ほとんど時代小説を手にしない私ですが、直木賞受賞作と言う事で読んでみました。『うらさびしがわ』と読むんですね。文庫本の表紙の絵に描かれている川は綺麗ですけどね、、、、、、、、。2023/12/19

sin

66
男はいつまでたっても子供だと言われるけども…表現の仕方は違えども子の時は母に甘え、大人になれば女性に甘え、あわよくば社会に甘える。仕方がないのだろうか?人は養われないと生きてはいけないように産まれ来る生き物だから…一方女性は母になることで否応なしに大人へと羽化するようだが、例え母とならずとも社会のしくみに枷をはめられ大人しくさせられる。程度の差こそあれ今も昔も変わらない人間の物語に人の情とか優しさよりも、大袈裟だとは思いつつも今に至るも大人になれない人類と云う種のもどかしさを感じる。2024/05/24

tomoko

53
「うらさびしがわ」と読むんだ。江戸、千駄木の寂れた長屋で生きる人々の喜怒哀楽を綴った連作短編6話。“西條作品は厳しさと優しさでできている“という解説に同感。皆様々なものを背負い、もがき、何かを諦めている。そんな中で見出していくささやかな喜び。西條作品は「千年鬼」しか読んでいないが、同じように切ない気持ちになった。そして、この切なさはクセになるかも。2023/11/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21537431
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品