集英社文庫<br> 風よ あらしよ〈下〉

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集英社文庫
風よ あらしよ〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 408p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087445084
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

【第55回吉川英治文学賞受賞】
【本の雑誌が選ぶ2020年度ベスト10第1位】

どんな恋愛小説もかなわない不滅の同志愛の物語。いま、蘇る伊藤野枝と大杉栄。震えがとまらない。
姜尚中さん(東京大学名誉教授)

ページが熱を帯びている。火照った肌の匂いがする。二十八年の生涯を疾走した伊藤野枝の、圧倒的な存在感。百年前の女たちの息遣いを、耳元に感じた。
小島慶子さん(エッセイスト)

時を超えて、伊藤野枝たちの情熱が昨日今日のことのように胸に迫り、これはむしろ未来の女たちに必要な物語だと思った。
島本理生さん(作家)

明治・大正を駆け抜けた、アナキストで婦人解放運動家の伊藤野枝。生涯で三人の男と〈結婚〉、七人の子を産み、関東大震災後に憲兵隊の甘粕正彦らの手により虐殺される――。その短くも熱情にあふれた人生が、野枝自身、そして二番目の夫でダダイストの辻潤、三番目の夫でかけがえのない同志・大杉栄、野枝を『青鞜』に招き入れた平塚らいてう、四角関係の果てに大杉を刺した神近市子らの眼差しを通して、鮮やかによみがえる。著者渾身の大作。

[主な登場人物]
伊藤野枝…婦人解放運動家。二十八年の生涯で三度〈結婚〉、七人の子を産む。
辻 潤…翻訳家。教師として野枝と出会い、恋愛関係に。
大杉 栄…アナキスト。妻と恋人がいながら野枝に強く惹かれていく。
平塚らいてう…野枝の手紙に心を動かされ『青鞜』に引き入れる。
神近市子…新聞記者。四角関係の果てに日蔭茶屋で大杉を刺す。
後藤新平…政治家。内務大臣、東京市長などを歴任。
甘粕正彦…憲兵大尉。関東大震災後、大杉・野枝らを捕縛。

【著者略歴】
村山由佳(むらやま・ゆか)
1964年東京都生まれ。立教大学文学部卒。会社勤務などを経て作家デビュー。1993年『天使の卵――エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞、2003年『星々の舟』で直木賞、2009年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、島清恋愛文学賞、21年『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞を受賞。

内容説明

思想的対立を機に、夫である辻との関係は空疎になっていく。『青鞜』の出版も行き詰まる中で、大杉栄―異性の親友であり、共に闘う同志でもある男の存在が、日々大きくなっていくが…。吹き荒れる嵐のような日々、やがて訪れる束の間の炉辺の幸福。その果てに待ち受けていたのは―。女として、アナキストとして、明治大正を駆け抜けた伊藤野枝。その短くも鮮烈な生涯を描き出す傑作長編。

著者等紹介

村山由佳[ムラヤマユカ]
1964年7月東京都生まれ。立教大学文学部卒業。会社勤務などを経て、93年『天使の卵―エンジェルス・エッグ』で第6回小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で第129回直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で第22回柴田錬三郎賞、第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞を受賞。21年『風よ あらしよ』で第55回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rico

78
下巻は、ダブル不倫に四角関係に刃傷沙汰というドロドロの状況で始まる。自由恋愛論は得手勝手な理屈にしか思えない。だが、野枝と大杉のくらしが始まってからは、穏やかとはとても言えないが不思議な安定感が漂う。尾行にあれこれ頼んでるあたりも微笑ましく。パートナー・家族・同志にして友人。飛び回る大杉に対し、地に足のついた思想を育くむ野枝。尋常でない生命力と方向性が合致しともに戦う、互いに唯一無二の存在として歩む二人には、覚悟はあっただろうが。何故幼い子まで。この後の暗い時代の先触れのよう。わかってはいても結末は辛い。2023/10/21

mocha

62
とてもドラマチックで良い読書時間だった。日本近代史にはこれまで関心がなかったけれど、アナーキスト達の群像劇としても面白く興味深かった。それぞれの人物が一人称で語る心の内、その葛藤が伝わってくる。解説にもあるように、評伝ではこうはいかないだろう。女性の自由と自立を叫んでいた野枝が、結局は夫を支え愛に生きた姿にも矛盾を感じなかった。ラストはもちろんわかってはいたけれど、あまりにも理不尽でつらい。2023/09/18

どぶねずみ

27
今年が女性活動家、伊藤野枝の没後100年にあたるらしい。彼女に関する本は2作目だが、私はなかなか彼女の生き方に共感できない。現代よりも生きづらい世だったのは確かだが、自分の主張を強めて生きたばかりに非業の死を遂げることになってしまったではないか。もちろん、十人十色なので否定するつもりはないけど、協調性も大事なんだって気づいていなかったのかな? きっと女性個人としては魅力的な方だったんだろうけど、なかなか女性活動家ってピンとこなくて理解しがたい。2024/09/04

のびすけ

27
下巻は、自由恋愛を標榜する大杉栄をめぐる男女関係のゴタゴタと、栄の思想家としての活動が中心。栄たち思想家と政府の対立の中で犠牲になった野枝。強い信念を持ち、全力で駆け抜けた野枝の生涯に胸が震えた。パートナーとして栄の思想活動を支えた一方で、野枝自身の社会的な功績についてももう少しスポットを当ててほしかったかな。それとも、この野枝の生き様そのものが一番の功績だったのかな。2024/02/18

小夜風

18
【所蔵】読んでいる途中で劇場公開が決まり驚いた。総合で放送してほしかったのだけど劇場に行かないと観れないのかな。下巻は昼ドラかってくらいドロドロに始まったので、村山さんだし官能小説みたいになったらどうしようと心配だったが杞憂に終わりホッとした。最初大杉栄がただのクズ男にしか思えなくてなかなか感情移入出来なかったし、アナキストや社会主義思想云々とか言われても何をした人たちなのかいまいち曖昧でピンとこなかったので、後半判り易く書かれていて自分にも何となく理解出来たように思う。野枝は生まれるのが50年早過ぎた。2023/11/01

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