出版社内容情報
2019年9月20日全国公開 映画「おいしい家族」の小説本。
母の三回忌、実家である都内の離島に帰省した橙花。憧れの美容部員になり数年。仕事がうまくいかない日もあるし、おまけに夫婦生活もずいぶん前から雲行きが怪しい……。都会暮らしに疲れた橙花にはちょうどよい休暇だった。故郷に暮らす一つ年下の弟の翠は、スリランカ人女性と結婚し、間もなく新しい命が誕生する予定。実家に着くと、その佇まいは母がいない以外、何も変っていなかった。と思いきや、橙花を出迎えたのは、母のワンピースを着た父だった! 唖然とする橙花に追い討ちをかけるように、夕食の席に現れたのは、見知らぬ中年男・和生と、その娘で生意気な女子高生・ダリア。そして父はこう宣言した。
「父さんな、あたらしい家族の母さんになろうと思う」。
始めは納得出来ず、父に反発する橙花だったが、島の人たちとの交流、流れ者の和生とダリアの過去、父の亡き母への想いを知るうちに、橙花の心に変化が――。
性別、血縁、国籍、あらゆる壁を超えた、あたらしい家族の誕生を描いたユートピア小説。
【著者略歴】
ふくだ ももこ
1991年、大阪府生まれ。映画監督・作家。日本映画学校で映画を学び、卒業制作の「グッバイ・マーザー」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭、湖畔の映画祭で入選。2016年「えん」ですばる文学賞佳作受賞し作家デビュー。他の作品に「ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら」がある。全国公開映画「おいしい家族」の脚本・監督を務めた。
内容説明
母の三回忌、橙花は久しぶりに故郷の島に帰省する。港まで車で迎えに来た弟、翠に連れられて家に着くと、待っていたのは義妹のサムザナさんと母の服を着た父、そして食卓には見知らぬ中年男性と女子高生がいた。戸惑う橙花をよそに、皆は家族のように振る舞い―。性別、血縁、国籍を超えて、あたらしい家族のかたちを描き出す感動の人間ドラマ。第40回すばる文学賞佳作受賞の「えん」併録。
著者等紹介
ふくだももこ[フクダモモコ]
1991年大阪府生まれ。作家、映画監督。日本映画学校で映画を学び、卒業制作の「グッバイ・マーザー」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭、湖畔の映画祭で入選。2016年「えん」で第40回すばる文学賞佳作を受賞し作家デビュー。映画「おいしい家族」の脚本・監督を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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