出版社内容情報
教育DXとデータ駆動型教育の実現に向けて
本書の概要
文部科学省でGIGAスクール構想を推進した著者が、データ駆動型社会の到来を見据えて、教育DX実現への道のりを指し示す。教育におけるICT利活用の経緯と現状、課題を鋭く指摘した『「GIGAスクール」を超える』待望の改訂版。
本書からわかること
ICT環境が整備された学校現場。「GIGAスクール構想」とは何を目指したものなのでしょうか?
「GIGAスクール構想」は、単に児童生徒一人一人にICT端末が配られたというだけのことではありません。
インターネット環境の整備と、それに伴うクラウドの利用の推進、そして教育のデータ駆動化など、今後の社会への対応を見据えたものです。
端末更新を目前に控えた今、「ICTを活用してどんな授業をするか」だけでなく、「ICTを活用してどんな社会が実現できるのか」を考える時期が来ています。
「データ駆動型教育」とは?
世の中にあふれる膨大な量のデータ。ICT化により、「データをどのように集めるか」ではなく、「データをどのように使うか」が今後は問われることになります。
・授業改善:学習状況や学び方の特性を踏まえた個別最適な学びと協働的な学びの実現
・家庭や地域との連携:様々なツールの活用による学校、家庭、地域間での連絡や情報共有
・教育行政での政策立案:全国調査等で得られたデータの効率的な分析や、効果的な対応の実施
など、データ(あるいはエビデンス)を基にした取組が始まっています。
「教育DX」の方向性とは?
技術が変われば、教育の在り方そのものも変わります。
その取組として、通常の学級での授業、特別支援教育、遠隔教育、教職員の業務効率化など、全国の好事例を紹介します。
また、「主体性なき教育現場」「民間企業の利益至上主義」「教育DXを支える人材不足」など、教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)を阻む課題を指摘し、学校教育現場だけでなく、教育行政や教育産業、そして社会全体で取り組むべき方向性を示します。
こんな先生におすすめ
教育DXやデータ駆動型教育への理解を深めたいと思っている先生方にとっては、まさに必読の1冊です。
特に、教育現場での舵取り役である管理職の先生方や教育委員会の方々にとっては、教育DXの実現に向けて大きなヒントを得られることでしょう。
内容説明
「教育界よ、教育にばかり目を向けていてはGIGAスクール構想は行き詰まる!」GIGAスクールを立ち上げた当事者が警鐘を鳴らす。
目次
序章 一人一台端末時代の到来
1章 GIGAスクール構想に至った背景
2章 公教育でのICT利活用挑戦の道のり
3章 教育DXがもたらす教育の姿
4章 データ駆動型教育の光と影
5章 教育DXで越えるべき壁―教育に根付く文化による壁
6章 教育DXで越えるべき壁―デジタル社会到来による壁
7章 教育DXの道程の最初の一歩
著者等紹介
〓谷浩樹[タカヤヒロキ]
内閣官房内閣審議官、元文部科学省初等中等教育局情報教育・外国語教育課長。1969年岡山県生まれ。大阪大学大学院修了後、行政官として主に文部科学省で様々な分野の研究推進行政に携わる。その間、米国スタンフォード大学留学中にはシリコンバレーでIT産業の最前線の一端に、国立研究開発法人理化学研究所では我が国最先端のIT、AI研究に触れる。情報教育・外国語教育課長時代にはGIGAスクール構想の立ち上げに尽力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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