出版社内容情報
旅、食、映画や音楽……古希を越え、日々出会えた幸せ。写真を添え綴る「サンデー毎日」人気連載の文庫化。オリジナルカラー文庫。
内容説明
取材の旅から戻ったら、さあ趣味の時間だ。銀幕のスターの演技に酔い、女流浪曲師の口演にしびれ、旅先で買い求めた蒐集品の整理にいそしむ。ワタクシ、居酒屋のカウンターに座っているばかりではないのですぞ。でもそのおかげで「独自の視点から日本の食文化に貢献」と文化庁から表彰状をいただいたんですから、世の中捨てたものじゃありません。70歳を超えてなお充実の日々をつづったカラー文庫。
目次
山奥の三十二の瞳
神戸のジャズ歌姫
忌野清志郎と飲んだ夜
京都の夜
平成最後の正月に
いろいろ集まって
神戸の歩き方
奈々福嬢、銀座デビュー
中高年男のおしゃれ
春はそこまで〔ほか〕
著者等紹介
太田和彦[オオタカズヒコ]
1946年北京生まれ。長野県松本市出身。68年資生堂宣伝部制作室入社。89年独立し、アマゾンデザイン設立。2000年~07年東北芸術工科大学教授を務める。本業のかたわら居酒屋探訪をライフワークとし、多数の著作やテレビ番組がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
74
太田和彦さんの旅の話を中心としたエッセイ集。太田さんの本は多く読んでいるが、タイトルでは「酒の旅」と載っているのに、本作では今までになく、酒の話題は控えめだ。その代わり太田クロニクルとも言える、過去からのライフスタイルが満載で、これには本当に憧れた。こんな風に歳を重ねたいと思った。旅の話では太田さんの郷里、松本と京都が印象に残った。それと、憧れるもう一つの理由が、趣味の広さ。映画の始まり、音楽、それもクラシックからジャズまで幅広い。他にも演劇や俳句。留まるところを知らない。今後の作品も楽しみだ。2021/01/25
ドナルド@灯れ松明の火
21
太田さんの人となりが判る優れたエッセイだった。居酒屋巡りで文化庁からも表彰され、居酒屋に関するエッセイがしっかり文化を描いていることが認められていた。また絵画・音楽に対する優れた感性も感じられた。 お薦め2022/05/08
みくに
2
旅番組も見てみたい。飲食するだけの旅。贅沢だなあ。2023/05/28
ロータス
2
全国各地、数々の居酒屋を巡ってきた太田さんの「レストランは胃袋を満たすところ、居酒屋は精神を満たすところ」の言に深く頷く。この本では太田さんの故郷である松本の話が一番面白かった。故郷だけに居酒屋だけでなく喫茶店も紹介されているのが良い。松本と京都の店の名前はメモしておいた。2021/06/04
yukiyuki
2
古い映画のはなしはピンとこないが、居酒屋はおいしそう。2020/12/27