集英社文庫<br> ありふれた祈り―おいしいコーヒーのいれ方 Second Season〈9〉

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集英社文庫
ありふれた祈り―おいしいコーヒーのいれ方 Second Season〈9〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 270p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087441239
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

再会を果たした勝利とかれんは――。
秀人とともに日本に一時帰国した勝利のもとに、かれんが現れる。
たがいに想いながら、ぎくしゃくしたやり取りしかできない二人。――私たち、もうダメなの?
試練と波乱の恋の結末は!?
累計545万部突破(発行時時点)のシリーズ、最新刊にして最終巻。堂々の完結!!

~前巻までのあらすじ~
高校3年生になろうという春休み。父親の九州転勤と叔母夫婦のロンドン転勤のために、勝利は、いとこのかれん・丈姉弟と共同生活することになった。
5歳年上の彼女をいつしか愛するようになった勝利は、かれんが花村家の養女で、勝利がアルバイトをしていた喫茶店『風見鶏』のマスターの実の妹だという事実を知る。かれんも次第に勝利に惹かれ、二人は恋人同士となった。
大学に進学した勝利は、叔母夫婦の帰国と父親の再婚・帰京を機に、アパートで一人暮らしを始める。一方、かれんは、高校の美術教師を辞め、鴨川の老人ホームで働きながら介護福祉士を目指すことになる。
マスターと由里子との間に生まれた新しい命を、勝利とかれんも心から祝福する。しかし、絶望的な事件は起こった。
うちひしがれた勝利は、逃げるようにオーストラリアへ。研究者の秀人のもと、あたたかい人たちに囲まれ、その心は次第に癒えてゆく。一方、日本でもそれぞれの時は進み、ある事故の知らせで勝利は急遽帰国したのだった……。

内容説明

背負いきれない罪の意識に、勝利がオーストラリアへ逃げだして1年。ある出来事から急遽帰国した彼は、ついにかれんと再会する。互いを想い合いながらもすれ違う会話。やがて彼女の口から最も恐れていた言葉が飛び出して…。どうすれば乗り越えられる?皆が幸せになれる?そして二人が最後に選ぶ道とは。永らくお待たせしました。連載開始から25年超えの大人気シリーズ、堂々の完結!

著者等紹介

村山由佳[ムラヤマユカ]
1964年7月東京都生まれ。立教大学文学部卒業。会社勤務などを経て、93年『天使の卵―エンジェルス・エッグ』で第6回小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で第129回直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で第22回柴田錬三郎賞、第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ウッディ

131
このシリーズの第一巻を手に取ったのは何年前だったんだろう。ショーリとかれんのもどかしくも、甘いラブストーリーもこれが最終巻。前作から時間が空きすぎて、内容を忘れていたけれど、年上なのに少し天然で泣き虫なかれんとまっすぐなショーリが変わらない佇まいが思い出されてうれしかった。このシリーズを読み始めて、大切な人のために、おいしいコーヒーを入れることができるのが格好良いと思うようになった。シリーズが終わってしまうのは寂しいけれど、いつかまた、最初からもう一度読み直してみたい、香り高いコーヒーとともに・・・。2020/10/18

うののささら

116
ちょっと苦手な村山由佳さん手にとってみた。素晴らしいコーヒー豆のひきたての香りにひきつけられる喫茶店。飲めばカラダの内外から温まり、本を読みながら長居する休日みたいなことを想像してたけど違っていた。大切な人のことを考えるなら自分自身が逃げてないで過去と向き合い責任を負わなければならない。人は誰かに許され過去に折り合いをつけながら生きていかなければならないからな。いい話でした。2020/09/27

yuyu

90
ついに、完結…はぁ、終わっちゃったなぁ。おいコーに出会ってから数十年。ショーリとかれんと歩んだ長い年月。私ばかり歳を取っちゃって…でも、おいコーの世界に入り込めば、あの頃に私に戻れる気がする。いつ出るか?もう忘れちゃったの?毎年この季節にヤキモキして、ついに来たちゃった。一字一句噛み締め、一頁一頁丁寧にめくり、最後まで堪能。こんな素敵な作品に出会えたことに感謝しかない。ありがとう、その言葉しか思い浮かばない。本当にありがとう。2020/07/13

優希

77
ついに完結です。離れていたショーリとかれんが再会したときは、やはり2人は運命で結ばれているのだと思いました。想い合いながらすれ違うせいか、かれんの言葉が痛いです。どうしたら乗り越え、皆が幸せになれるのか考えずにはいられません。ただ、ショーリとかれんには未来がまだ続いているのです。25年も続いていたシリーズですが、2人の完結はそれぞれの心で思い描けばいいのではないでしょうか。2020/07/06

りゅう☆

76
連載開始から25年続いたシリーズ完結編。村山さんがバッドエンドにはしないと公言されてたので安心して読み始めたけど、かれんからの「別れたい?」の言葉にショーリが受けた衝撃が切なすぎて。1人で罪を背負い、結果逃げると思われても仕方ない渡豪。でもショーリだけが傷ついてるわけではない。どうすればこの苦悩とちゃんと向き合い、皆が幸せの道へと辿れるのか?マスター夫婦への謝罪、家族との関係、そしてかれんとの愛を改めて誓い合いウルルの地へ。秀人とダイアンの今後に安心した矢先のショーリに起こった悲劇。村山さーん(涙)。→2023/03/25

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