集英社新書ノンフィクション<br> ナチスと隕石仏像―SSチベット探検隊とアーリア神話

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集英社新書ノンフィクション
ナチスと隕石仏像―SSチベット探検隊とアーリア神話

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087208924
  • NDC分類 234.074
  • Cコード C0222

出版社内容情報

チベットで発見され、1938年ナチス親衛隊の探検隊が持ち帰ったという隕石で出来た仏像(毘沙門天)。その胸にはハーケンクロイツが刻まれていた。本書は、アーリア神話のルーツ調査を目的としてなされたこの探検行のあらましを追跡。そして、ヒトラーのみならずヒムラーらナチス・ドイツのリーダーたちの人種思想に大きな影響を与えたオカルト的信仰の実態とその末路、偽史の顛末を、膨大な資料と呪物的なこの仏像の丹念な検証を通じて紹介する。領域国民国家は国民統合のために神話を必要とし、時として偽史が平然と語られる。貴重な図版も多数収録。国家主義的な風潮が蔓延する中、国家を考える上で価値ある一冊。

内容説明

二〇一二年、「宇宙から来たブッダ」というタイトルで、シュトゥットガルト大学のグループが、学会誌「隕石学と宇宙科学」に論文を発表した。それによると、アーリア民族のルーツ調査のため、かつてナチス親衛隊(SS)長官ヒムラーが、第二次世界大戦前夜の一九三八年にチベットへ探検隊を派遣した。その折、かれらが発見し、持ち帰った仏像が隕石製であったという、驚くべき鑑定結果が報告された。胸に「卍」が刻まれたこの仏像の真贋と秘められた現代史に、探検隊の踏査行と仏像、ナチス思想を検証することで迫る、アカデミック・ドキュメンタリー。ナチスの闇が、ここに眠る。

目次

第1章 秘境チベットへ派遣されたナチス親衛隊
第2章 「隕石仏像」をめぐる対立する見解
第3章 「隕石仏像」の各パートの考察
第4章 チンガー隕石の入手経路と制作年代
第5章 秘境チベットの隕石信仰、鳥葬、探検家ヘディン
第6章 ヨーロッパの人種主義の生成
第7章 ナチスの人種主義とアーリア神話の成立
第8章 狂信的人種主義者ヒムラー
第9章 ナチスのシンクタンク:アーネンエルベ(ドイツ先史遺産研究所)
終章 第三帝国の最終戦争と人種主義の破綻

著者等紹介

浜本隆志[ハマモトタカシ]
1944年香川県生まれ。関西大学名誉教授、ワイマル古典文学研究所、ジーゲン大学留学。ヨーロッパ文化論・比較文化論、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

65
ナチスのオカルティズムに目を向けた新書。胸にハーケンクロイツのある「隕石仏像」といわれる表紙の写真の像がいつごろ作られたものかという議論と著者の分析や1938年にチベットを訪れたナチの探検隊のことなど。オカルト趣味のナチNo.2だったヒムラーやオカルト研究部門アーネンエルベなど、盛りすぎなほどの豊富な内容であるが、コラムで榎本武揚の流星刀(隕石からつくった刀)がでたり、寄せ集め感がある構成。退屈ではないのだが特に仏像の分析もトリビアなことが羅列してあるように感じる。これを面白いとするかどうか。2018/01/17

HANA

61
題名こそセンセーショナルだが、内容は極めて真摯。近年世に出たという、ナチスがチベットより持ち帰った隕鉄製の仏像の真贋を論ずる内容である。ただ一冊にするには辛かったのか、その部分は全体の三分の一程度、残りはナチスのチベット探検や人種論とオカルティズム等に頁が割かれている。人種論はある意味紹介されつくした部分もあるような気がするが、チベット探検は初めて教えられる事ばかりで極めて面白い。何より当時のチベットの写真が多数収録されている部分がいい。近年でもこういう仏像が出現する辺り、ナチスの闇の深さを感じるなあ。2017/07/24

Panzer Leader

31
「レイダース/失われた聖櫃」「宇宙から来たツタンカーメン」などの映画を思い出しながらタイトルに魅かれて読了。ヒムラーの肝入りでアーリア人のルーツを求めて派遣されたチベット探検隊が持ち帰ったとされた隕石仏像の真贋を論じながら、ナチスの歪んだ人種政策・思想・主義まで切り込んだ真面目なアカデミック・ドキュメンタリー。ゲルマン民族遺産の発掘からV1・V2ロケット開発まで手掛けたナチスのシンクタンクたるアーネンエルベの業務の手広さにちょっと驚く。2017/10/22

さえきかずひこ

16
2012年にドイツのブーフナー博士らが発表した、第二次大戦中にチベットからSS探検隊が持ち帰ったとされる隕石仏像のニュースから説き起こし、ナチスドイツの中心的な指導者のひとりであったハインリヒ・ヒムラーのオカルティズムと、かの国の人種政策が密接に関連していたことを論じる良書。ヒムラーの狂気ともいえるオカルトへの傾倒・耽溺を明快に整理し分析する第8〜9章がとくに読みごたえがある。ヒムラーはゲルマン神話だけでなく、イエズス会の世界戦略や組織を学んでいた(P.193-4)ことを知り、その点がとても興味深かった。2019/11/25

こぽぞう☆

16
図書館本。表紙に載せられている仏像?ナチスが派遣したチベット探検隊が持ち帰った隕石製のもの。からの、詳しく調べるとどうやら隕石をどこかからか持ち込みナチスが作ったものらしい。仏像を見慣れた日本人から見ると、すごくわかりやすい。本の前半は、この仏像の検証。後半はヒトラー、ヒムラーのオカルト趣味や人種政策の話。後半の内容はこれまで読んできたことがほとんどだったが、アーネンエルベについてはほとんど知らなかった。手広い研究機関。2017/11/18

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