集英社新書<br> 一神教と国家―イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

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集英社新書
一神教と国家―イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

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  • サイズ 新書判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087207255
  • NDC分類 167
  • Cコード C0214

出版社内容情報

「千年以上にわたって中東ではユダヤ教、キリスト教がイスラームのルールに則って共存してきた」なのにどうして中東の近現代史において「文明の衝突」が生まれているのか? 一神教世界の謎に迫る!

内容説明

「ユダヤ教、キリスト教、イスラームの神は同じ」「戒律を重んじるユダヤ教とイスラームのコミュニティは驚くほど似ている」「千年以上にわたって中東ではユダヤ教、キリスト教がイスラームのルールに則って共存してきた」。なのに、どうして近現代史において衝突が絶えないのか?本書は、日本ではなじみが薄い一神教の基礎知識を思想家内田樹とイスラーム学者中田考がイスラームを主軸に解説。そして、イスラームと国民国家、アメリカ式のグローバリズムの間にある問題を浮き彫りにし、今後の展望を探る。

目次

序 レヴィナシアン・ウチダ、ムスリム中田先生に出会う
第1章 イスラームとは何か?
第2章 一神教の風土
第3章 世俗主義が生んだ怪物
第4章 混迷の中東世界をどう読むか
第5章 カワユイ カリフ道
補遺 中東情勢を理解するための現代史
跋 未だ想像もできないものへの憧憬

著者等紹介

内田樹[ウチダタツル]
1950年東京都生まれ。思想家・武道家。神戸女学院大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論等

中田考[ナカタコウ]
1960年岡山県生まれ。イスラーム学者。同志社大学神学部元教授。専門はイスラーム法学・神学。哲学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本正行

76
 イスラエルとハマスが戦争しているから、特に興味を持って読んだ。中東は、ずっと戦争だ、あの周りと一度に戦争した六日戦争、イスラエルが他のアラブ諸国を圧倒した。なんてユダヤ人って、すごい連中なんだと驚いた。今度のハマスの襲撃、事実はどうかしらないが、安息日だそうで、ユダヤ人、静かに祈るそうだ、一方でフェスティバルやっていんだから、どうなのか知らないけれど、ユダヤ教の原則は徹底しているらしい。いろいろあったもの、関心は持っておきたい。最近、地震の報道で、ウクライナや中東、ニュースがないけど、戦争は続いている。2024/01/15

marco

33
後から更新するつもりだけれど、とりあえず読了直後の感想。昨今のイスラム諸国のニュース、そして、個人的に抱いているクローバリズムへの疑念についての思索を助けてくれる好著。でも、なぜだろう、内田樹先生の本を読むと元気が湧いてくるのは。2014/06/19

佐島楓

32
イスラム教についていろいろと誤解があったことがわかった。もともとは共有の思想を持った平和的な宗教。あと本書を読んでいた当時TPPが大詰めだったので、食糧問題とグローバル化に関するところは興味深く読ませていただいた。そのほかにもはっとさせられる考え方がいくつかあった。発見が多い、有益な読書だった。2014/03/31

Y

32
内田さんがカリフ制再興を主張するイスラーム学者の中田さんとどんな話をするのだろうかと少し緊張しながら読み始めたけど、心配する必要がないくらい両者はうまくかみ合ってた。毎日中東情勢について報道されるのに、中東のことをいまいちよくわかっていなかった。けれど、中田さんの語るイスラーム圏の現場の空気やイスラームは実は施しの文化であるとか、どんどん色んな側面を見るにつれてイスラームっておもしろいと思えてきた。世界情勢を捉えるにあたって本質を見抜くうえで重要な座標軸を得られた。2014/03/26

onasu

31
時折、回教やアラブの本を読むのだけど、結果は少々固有名詞に馴れる程度。今回もその域ですが、先日読んだ本(戦後史の正体)とかぶるところがあって、幾分おもしろく読めました。  宗教と国家。この双方に、ここまで関心の薄い国民というのは稀有なのでしょう。それで、相対的にはいい国だ、てのも不思議なところ。だから、この辺りの事情を底辺とする緒外国の実情を、表層の情報としか受け止められない。  なんで、たまにはこの手の本を読むのは有効、と思っています。それが有為な方の対談とあれば最適。好著だと思います。2014/04/20

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