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回想(メモワール)―私の出会った作家たち

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163575506
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

内容説明

話題の本を真っ先に読んでは「あれはツマラナイね」とクサすのが「趣味」だった三島由紀夫。その三島追悼の席に泥酔して現れ、同人仲間に「お前さんに『沈黙』が書けるか?口惜しかったら書いてみろ!」とカラんだ遠藤周作。さらに菊池寛と小林秀雄、井上靖と大岡昇平…意外の感ある十組のペアをモチーフに、華やかなりし文壇を縦横に物語る異色の回想録。

目次

第1章 小林秀雄と菊池寛
第2章 小林秀雄と中村光夫
第3章 中村光夫と保田与重郎
第4章 三島由紀夫と村松剛
第5章 遠藤周作と三島由紀夫
第6章 井上靖と大岡昇平
第7章 中野好夫と吉田健一
第8章 円地文子と中里恒子
第9章 R.マッキノンとJ.アラキ
第10章 小林秀雄と保田与重郎

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

giant_nobita

7
文壇回顧録としては、著者自身の直接的な体験の比率が低くて物足りないのだが、遠藤周作・大岡昇平・円地文子に関して作家の人柄が伺われるエピソードが語られていて興味深く読んだ。カトリックの信徒にも拘らずサドに傾倒していた遠藤が、澁澤龍彦や三島由紀夫のようにサドを題材にした著作で評判を呼べず三島に複雑な心境を抱いていたという挿話や、大岡が佐伯を褒めていたのに書評でやっつけられて激怒したという話、円地の選考会における指弾ぶりが印象的だった。終章の小林秀雄に対する批判も率直でおもしろい。文章が悪文で鬱陶しいのは難。2017/03/14

ホッタタカシ

1
文壇に顔の広い著者による作家・批評家の人物スケッチ。ともに三島由紀夫と仲がよく、晩年に分厚い評伝を書いた村松剛と奥野健男だが、この二人は険悪だったとか、円地文子が中里恒子を認めていなかったとか、毒舌家の小林秀雄は後輩に厳しく、一番弟子の中村光夫は最大級の被害者でありつつそのことは書き残さず、作風の変化で返答しているとか、へぇ〜と思うエピソード満載。それぞれ親しかった人びとだろうに仕事への評価はなかなか厳しい部分もある。R・N・マッキノン、J・T・アラキという二人の日本文学研究者のことは初めて知った。2012/10/11

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