内容説明
現在の世界経済は、未曾有の低迷期に突入している。そして著者は、その低迷期間が10年の長きに及ぶと断定する。つまり、私たちは「10年不況」の世界を生きていることになる。そこでは、過去の世界恐慌やバブル崩壊の教訓は役に立たない。従来の学識や通念を捨て去り、21世紀型マネーの実態を直視し、大胆なパラダイム転換を断行しなければならない。本書は、現在の経済情勢をシビアに分析したうえで、小手先の経済政策ではなく、近未来を見据えた産業構造改革を提言する。この国を救う道は、そこにしかないからである。
目次
序章 経済学はもう役に立たない(楽観論がいっぱいだが…;世界は「同床異夢」 ほか)
第1章 世界はすでに「一〇年不況」に入った(ケインジアンとしての鳩山政策;「小出し」財政出動は過ち ほか)
第2章 それでもマネーは奔放に動く(オバマに楯突くウォール街;膨張するワールドダラー ほか)
第3章 「海外直接投資立国」へのパラダイム転換(金融危機のダメージが深刻だったふたつの国;日本の輸出依存度は低い? ほか)
著者等紹介
斎藤精一郎[サイトウセイイチロウ]
1940年生まれ。社会経済学者。NTTデータ経営研究所所長、千葉商科大学大学院名誉教授。東京大学経済学部卒業後、日本銀行勤務を経て立教大学教授などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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