内容説明
消えた娘たちはどこに?13億人の大国・中国における「一人っ子政策」の矛盾を追う、衝撃のノンフィクション作品。
目次
序章 養子となった娘たちのために書かれた本
第1章 私が最初に出会った、娘を失った母親
第2章 女の子の母親は、みんな心を痛めている
第3章 助産婦の物語
第4章 自殺を二度試みた皿洗いの女性
第5章 超過出産ゲリラ部隊―逃走する父親
第6章 孤児院の紅瑪麗
第7章 アメリカで、今でも待っている母親
第8章 道徳―私たちの時代の語り
第9章 愛の絆―石と葉
第10章 小雪、あなたはどこにいるの?
著者等紹介
シンラン[シンラン]
薛欣然。1958年中国北京生れ。中国では、ジャーナリスト兼ラジオプレゼンターとして活動。1997年にロンドンへ移住し、ベストセラーThe Good Women of Chinaを執筆。以来、イギリスの新聞The Guardianに定期的にコラムを執筆し、ラジオやテレビにも頻繁に登場。「母の愛の架け橋」(The Mothers’ Bridge of Love)という慈善団体を設立
佐藤美奈子[サトウミナコ]
1992年名古屋大学文学部文学科卒業。翻訳家。英語の学習参考書、問題集を多数執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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てくてく
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1970年代から始まった一人っ子政策によって原則として夫婦はただ一人の子どもしか持つことができなくなった。そしてその一人目の子どもが中国で伝統的に好まれる男子ではなかった場合、つまり女の子であった場合、どのような悲劇が発生したのかということを明らかにした一冊。中国ならではの法制や法の運用上のわからなさはあるが、都市部を除く中国で生まれた女の子の過酷な状況は、抑えた表現にもかかわらず強い印象を与えるものであった。2013/05/20
faqa
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人口抑制するには女を減らす事が大事だから一人っ子政策で女児の地位が一層下がり結果的に奏功したのは唯物的には正しいです。この本で知りましたが一人っ子政策時代に女児が捨てられたのは男尊女卑社会だからというより女は遺産を相続出来ない法律だったからで、親にとっては子が女では自分の遺産を婿一族に持って行かれる事になるのが嫌だったのであり、女児の悲劇は政府のせいでもあるし親のエゴのせいでもありました。そして今は少子化に困っていて習は双減政策をしているけど効果は無い様子。2024/05/27