集英社新書
ハプスブルク帝国の情報メディア革命 - 近代郵便制度の誕生

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087204254
  • NDC分類 693.23
  • Cコード C0222

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あらあらら

8
6年前の本。当時、郵政関係の仕事をしていて読みあさった1冊。一点指向のタイトルでしっかり一冊まとめていて歴史好きには違った切り口でいいかも2014/11/04

Honey

7
現代までも続く世界の支配層にかかわるハプスブルクとは…みたいな感じで、手に取ったけれど、中世の産業史のなかでの郵便制度の誕生と発達の様子がものすごく活き活き描かれていて、大変面白く、半ばわくわくしながら読みました。ハプスブルク家自体についてではなく、ハプスブルク帝国を背景にした歴史物語、誰が読んでも面白いのでは?2021/02/06

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇵🇸🇾🇪🇱🇧🇨🇺

6
2008年刊。 序章:十六世紀のメディア革命。第一章:古代ローマ帝国の駅伝制度。駅伝制度の始まりはアレクサンダー大王で有名な古代ペルシャ。大帝国の直接統治は不可能と見た大王は、一定間隔で宿駅を設置し、そこに人馬を用意させてまさにこれが元祖の駅伝方式で情報の迅速な伝達を行った。それを模範としたと思われるのがプトレマイオス朝エジプトで一層の発展を遂げた。そしてローマではカエサルが国家事業として始めた。しかしこれらは駅舎が地元民の負担となったので不評だった。コストがかからないからとタダ乗りする連中も相次いだ。→2024/11/13

富士さん

6
再読。菊池さんの本は多くを二次資料に寄っているものが多いので純然たる歴史学とは言い難く、文学の一環と言った方がよいように思いますが、その代わり学的な規律から逃れたテーマ選びの自由さがとても魅力的です。本書もドイツで郵便事業を請け負ったタクシス家を中心にヨーロッパの郵便政策の発展を跡付けています。その中には、時間順守・時計中心の心性の発達とイタリアでの郵便事業の開始との関連を指摘したり、今のネットと同じように新規な手紙というメディアにはまる人々だったりと興味深いものもあり、得るものが多くあります。2018/03/31

in medio tutissimus ibis.

3
活版印刷が情報の蓄積量を増やした一方、近代郵便制度はその伝達量を増やした革命だった。古代帝国の駅伝制度と異なる、リレー運搬、利用者の無差別、定期性、固定した宿駅コースとその伸長、料金の定額と公表、そして信書の秘密に特徴づけられるそれは、ハプスブルグ帝国の移動王権が欧州中と情報をやり取りするために生まれ、ウェストフェリア会議の参加者が本国と繋がったために広がり手紙の世紀を齎し、その過程で一つの王権に奉仕する存在から、民衆のためのインフラへの変身を遂げた。その配達システムは新聞や旅行という新メディアを育んだ。2021/06/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/387476
  • ご注意事項

最近チェックした商品