出版社内容情報
若さと美しさは同じものではない、けれども――。
平安時代、微妙なお年頃の姫が大活躍!
自分の半分ほどの年齢である帝から求愛されながらも、妃ではなく尚侍として後宮で働くことが楽しい藤原伊子。
元・恋人の嵩那との関係は微妙なままではあるけれど――。
そんなある日、帝の石帯から飾り石がひとつ紛失していることがわかった。
まさか後宮の誰かが盗んだ…?
疑いたくはないが、石がないことは事実。
責任を問われる立場の伊子は、石を見つけるべく周辺の女官たちに聞き込みを始める。
容疑者は「美しい」女官と、「そうではない」女官のふたりで…!?
平安後宮お仕事ミステリー。
第一話 いかなる財や名誉を持ってしてもどうにもならないこと
第二話 まったく人騒がせなことこの上ない
第三話 はしたない宮仕えのほうが性にあっている
内容説明
自分の半分ほどの年齢である帝から求愛されながらも、妃ではなく尚侍として後宮で働くことが楽しい伊子。ある日、帝の石帯から飾り石がひとつ紛失していることがわかった。まさか後宮の誰かが盗んだ…?疑いたくはないが、石がないことは事実。責任を問われる立場の伊子は周辺の女房たちに聞き込みを始めるのだが…。仕事も恋も大忙し!?平安後宮お仕事ミステリー。
著者等紹介
小田菜摘[オダナツミ]
沖原朋美名義で2003年度ノベル大賞・読者大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
70
帝の乳母・高倉典侍の伊子に尚侍をやめさせようとしているかと思われる言動に読者も登場人物と同様イラッとしながら読み進む。女房同士のもめごとや帝の石帯の飾り石の紛失で伊子が窮地に立たされたり、弟夫婦の犬も食わないアレコレがあったり、同じ物語でも立場が違うと感想も違うことなど相変わらずバタバタしているので伊子がとても美人だということを忘れがちになる。今回は恋敵?の帝の成長が著しい、嵩那もボヤッとしていると再び伊子を失うことになりかねない、ガンバレ嵩那。2022/12/21
よっち
60
自分の半分ほどの年齢である帝から求愛されながらも、妃ではなく尚侍として後宮で働くことが楽しい藤原伊子。そんなある日、帝の石帯から飾り石がひとつ紛失していることが判明する第三弾。紛失事件の容疑者「美しい」女官と「そうではない」女官、嫁が家出した弟の浮気疑惑、病が癒えて復帰した帝の乳母が伊子に求めていたもの。帝の真摯な想いもあったりで、元恋人の嵩那との関係は身動きが取れない状態になっているような気もしますけど、伊子は今の仕事で認められてるし、何だかんだで充実してますよね。お騒がせな弟夫婦が微笑ましかったです。2020/02/17
坂城 弥生
56
伊子の弟夫婦はなんていうか、嵐みたいだった。犬も食わない以前の問題で実姉としては頭を抱えるしかないかな。 面白かったのが女性陣の男性が若さを求める事への酷評ぶり。今でも男って若さを求めるよね。だから女性アイドルの寿命は短いのかな、と思った。2020/11/10
のんちゃん
55
平安時代、ときの青年帝の初恋の人として入内を望まれているが、その年の差を理由にして、女官尚侍として後宮で働く伊子の活躍を描く後宮ミステリー。今回は伊子の職が危く奪われそうな事件が続く。かつての恋人で、今、また、伊子と2度目の恋に落ちた嵩那も巻き込む騒動もある。目の離せない第三巻だ。青年帝の人柄もよく、伊子と嵩那の事も応援したいが、複雑だ。まだ続編もあるとの事。まだまだ、楽しい読書時間を味わえそうだ。2020/07/12
がんも
53
シリーズ第3弾、今回も面白かったですです。一話目はなかなかの謎解き、二話目は弟夫婦のバカップルぶりの話し、三話目は謎解きというよりは……平安お仕事小説なんですが、2人の男性の間で揺れ動く伊子、今回は主上の株がだいぶ上がった気が、次巻でどう動く嵩那。2020/02/22