内容説明
江戸の世に生きる町人たちの愛と笑いと涙を豊かにくりひげてみせ、大いに人気を集めた二人の戯作者たち―彼らの物語が私たちに語りかけるものはなにか。現代に受けつがれたそのユーモアと人情の世界を追う。
目次
江戸の戯作―江戸後期小説の発生と展開
名所絵と道中絵
『東海道中膝栗毛』
絵師山東京伝
『江戸生艶気樺焼』―作品鑑賞
『通信総籬』―作品鑑賞
通といき
『春色梅児誉美』―作品鑑賞
江戸の遊里
江戸のディレッタント―山東京伝の生涯
自己を演出する名タレント―十返舎一九の生涯
女のために女を描く―為永春水の生涯
江戸後期の美人画
挿絵と江戸市民の生活文化―小説史の中での挿絵
札差と魚河岸町人
改革の嵐に耐える町人
江戸戯作年表
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たみ
9
戯作者:山東京伝の[江戸生艶気樺焼]を中心に読ませていただきました。通人に憧れた男が金の力で色男を装うお話。一場面をあげると、恋のさやあてを演じるためにやくざ者になぐってもらうが、うまく乱れるように髪を事前にセットする。結果は拳のあたりどころが悪くて痛い目に。想像するとおかしいやら、いたたまれないやら。[通といき]の解説もおもしろかった。全体はさらりと拾い読みさせて頂きました、古典に慣れた人向けなようで私はあっぷあっぷ、ひといきには全部読めません。時間をかけてちょっとずつ読みませてもらいます。2014/12/12
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- 和書
- 正説レイテ沖の栗田艦隊