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出版社内容情報
大人気異世界ファンタジー、ついに書籍化! 善行をを義務づけられた少年が打算ながらも感謝される喜びを得ていく……。
内容説明
シルトバニア辺境伯領、ボルディアナ。その城塞都市は、多くの若者が一攫千金や立身出世を夢見てやってくる、冒険者の街。シンはそのボルディアナで活動する冒険者だ。彼の名は、魔物退治をして稼いだ金銭の多くを寄付し続ける善行冒険者として知られていた。シンがそうするのには理由があった。彼は普通の高校生活を送っていたが命を落としてしまい、再び人間としての人生を送る代わりに、異世界で善行を行い、他者から多くの感謝を得ることを義務付けられたからだ。だが、いくら頑張っても天界で課されたノルマを達成できそうになく、焦りだすシン。そんな折、ボルディアナのギルドに、ある依頼が飛び込んできた―。高校生が剣と魔法の世界で大活躍!!!
著者等紹介
唯野皓司[タダノコウジ]
『打算あり善行冒険者1』(ヒーロー文庫)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
10
異世界の城塞都市で、少年が冒険者として義務付けられた善行を積んでいく物語。―――誰かの為、人の為に、今日もいい事をしましょうか。最初は嫌々、そして本心からの善行へ。少年の心の成長が心を打つこの物語は、英雄という存在に疑問を抱く少年が、偽善者としての仮面を身に着け、悩みもがきながらも一歩ずつ進んでいく物語であり、システム面が中々に面白い王道の成長系ファンタジーとして確立しているのである。段々英雄に近づいていく少年は、この先善行を積み、どんな偉業を成し遂げていくのだろうか、未来に。 次巻も楽しみであるぞい。2017/04/30
nawade
10
★★★★☆ Web版既読。人が嫌がる仕事を喜んで請け負ったり善行を積み重ねる冒険者の秘密と冒険を描いた物語。主人公の善行の動機とバックグラウンドがよく練られていて面白い。最初は自分本位な考え方しか持っていなかった主人公が次第に偽善と善意の狭間で葛藤していく様は人情話としても楽しめる。自分は英雄じゃないと叫ぶ主人公の姿には大いに共感できる。Web版より大幅加筆されており、ぶん殴りたいこの笑顔なジルやセシリアの出番も増えているが、肝心の主人公の秘密のばらし方はWeb版の方がインパクトがあったと思う。2016/01/29
ランタン
9
ずっと積んでたけど当たりだった。 どんな終わり方するんだろ。2016/04/24
sion
8
死んで次の転生先はサナダムシとか必死になるよ。はじめの辺りはポイントの為だけに善行をしていたシンが人の為に動くようになる。孤児院の子たちが心の中で大きくなっていたんだね。英雄を嫌がっていたがもう、英雄になるしかないんじやない?2016/03/04
尚侍
7
素晴らしい。最初の方こそタイトル通りの内容で打算的だった主人公が、中盤以降徐々に変わっていく描写が実に良く描かれており、打算的な行動をしているにもかかわらずそれが嫌味に思えないレベルにまで到達しているのは見事の一言でした。とある宗教を毛嫌いしていたり自分は英雄にはなれないというあたりはいい意味で青臭く、そうした中で打算的に動いている自分を冷静に観察するというのはできるようでできないことなので、一本筋の通った主人公らしい主人公だと思う。失礼ながら思っていた以上に大当たりの作品でした。続きが楽しみです。2016/02/10