出版社内容情報
本屋大賞作家・町田そのこ デビュー10周年!
「ひとと生きるのは、辛いことよ」
そう言って渡されたお揃いのリングが、いつまでもわたしの宝物だった。
兄の犯罪で故郷を追われることになった茜(あかね)と、苛烈な父親を持つ碧生(あお)。二人は惹かれ合うも、現実を変えるにはあまりに幼く無力だった。15年の時が経ち新天地で生活する彼らだが、過去と向き合うときはすぐそこまで来ていた。いつまでも変わらないものと、新たな出会いに恵まれ変化したものを見つめ、かけがえのない初恋に下す決断は。
【目次】
内容説明
兄の犯罪で故郷を追われることになった茜と、苛烈な父親を持つ碧生。二人は惹かれ合うも、現実を変えるにはあまりに幼く無力だった。13年の時が経ち新天地で生活する彼らだが、過去と向き合うときはすぐそこまで来ていた。いつまでも変わらないものと、新たな出会いに恵まれ変化したものを見つめ、かけがえのない初恋に下す決断は。本屋大賞作家・町田そのこがデビュー10周年に贈る、忘れられない恋のしまい方。
著者等紹介
町田そのこ[マチダソノコ]
1980年生まれ。2016年に「カメルーンの青い魚」で、「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞。2017年に同作を含む『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』でデビュー。『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼっちゃん
45
毒親で父に縛られる少年と兄が犯罪を犯し故郷にいられなくなった少女の初恋は、13年たち会う機会が得られるが、会うべきか、また家族との関係をどうすべきか悩む2人の物語。町田そのこさんらしい、初恋と家族の問題などを織り交ぜた作品で、最後はあのような選択になるのだろうが、読後感の良い作品でした。【図書館本】2026/10/31
さぜん
43
タイトルからしても、ハッピーエンドはないだろうなと思いつつ読む。茜と碧生は中学の同級生。淡い恋の始まりは、突然終わりを迎える。13年後、新たな場所で生活をしていた2人は再会する機会を得るが、過去を埋めるには時間が経ちすぎた。人の気持ちは変化する。会っていなければ、互いの知らない時間が増えていけば、その気持ちを持ち続けることは難しい。それでも、人生で初めて人を好きになる経験こそが大切。「初恋をしまう」ことができるのも、また幸せなこと。壊れるんじゃなくてしまうんだもの。自分達の意思で。2026/10/11
RRR@読書中毒
22
町田そのこさんの最新刊。家族とは呪いなのか、それとも、と深く考えさせられる渾身の作品である。殺人という重罪を犯した兄を恨みもせず、兄の身を時には案じ、現実に抗えないまま家族は離散した茜。でも、引き取った夫婦ができた人たちで、本当に良かった。初恋の人が連絡を取りたいと願うも中々連絡に応えられない茜の気持ちもよく理解できる。そして、読み終わり、あぁ、何てきれいに纏まっていたのだろう、と嘆息しました。2026/10/26
ほんメモ(S.U.)
18
純粋な恋愛小説は久しぶりに読むな、と思いつつも、単なる恋愛だけの小説ならばタイトルがネタバレ過ぎるので、もうひとつテーマがあるのだろうな、と予想しながらの読書でした。読み進めてみると、主人公ふたりの家族との関係性が、重要なファクターとして物語の展開に関わってきていて、確かにそこが読みどころではありました。ですが、やはり結局、再会したふたりがどうなっていくのかが、ページをめくらせる要素だったので、タイトルはもう少し工夫して欲しかったなと思います。爽やかなラスト、読み終えた今、温かい気持ちになれる一冊でした。2026/10/30
ふわりん
14
小説現代に全編載っていると知り、「普天を我が手に」の時と同様小さな字が3段並んでいたけど、今回は目をそれほど動かさなくて良いから楽で読み易かった。後のインタビューも良かった。読む前にあまりにズバッとそのもののタイトルだなぁとちょっと驚いたけど、これは町田さんの意向だそう。読み進めると、幼い恋は自分たちの意思に関わらず行方知れずになってしまった。半分くらいは会話文かなと思うほど一対一の会話の部分が多いけど、面と向かってああいう会話ができるのはすごいなぁと思う。最後はさすが町田さん、余韻の残るしまい方だった。2026/11/03




