講談社現代新書<br> 僕たちは伝統とどう生きるか

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講談社現代新書
僕たちは伝統とどう生きるか

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065433485
  • NDC分類 588.5
  • Cコード C0239

出版社内容情報

材料がない、儲からない。
それでも伝統の担い手たちが「つくり続ける」のは、なぜか。

新しさ追うデザイナーから異色の転身、発酵の専門家となった著者が出会ったのは、
土地の〈記憶〉を未来へとつなぎ、自然と隣り合って生きる、
弱い人間の強かな“生存戦略”としての「伝統」だった――。

哲学・文化人類学・民俗学など複数の領域を縦横無尽に行き来する著者が、
ジョージアワインから日本酒、民藝まで、豊かで芳醇なエピソードとともに見せる、
驚くべき「小さな伝統」とものづくりの世界。

「つくるのは私ではない、微生物である」と味噌や酒をつくる醸造家たちは言う。
それは「つくる」を手放すということだ。
――「第4章 民藝 つくることの伝承」より

伝統が、ひとりの個人としてこの社会に生きることからの逃避になってはいけない。
今僕たちに必要なのは、すぐとなりの誰かを信じるための足がかりとしての伝統だ。
――「第4章 民藝 つくることの伝承」より

▼内容紹介▼
〇 歌舞伎だけじゃない! 醸造蔵にもある「襲名制度」
〇 共産主義によって「消滅の危機」に瀕していたジョージアの伝統的ワイン
〇 日本人とクジラの「深い関係」浮かび上がる、佐賀県呼子の松浦漬け
〇 美味しいお酒づくりの極意は「『自分』を殺す」こと
〇 「土の声を聞く」ために技術磨く、沖縄の伝統的焼き物やちむん
〇 ヒトラーは化学肥料を嫌っていた……排外主義と有機農業が「結びつく」瞬間
〇 岡本太郎の民藝批判にみる「オンリーワンうんち野郎」の精神
〇 ぎふ長良川鵜飼の「となり合う」伝統

▼目次▼
プロローグ あなたにとって、伝統とは何ですか?
第1章 大文字の伝統と小文字の伝統
第2章 「歴史」の誕生、さびしさの地平融合
第3章 発酵 見えないものとつむぐ伝統
第4章 民藝 つくることの伝承
第5章 鵜飼 異なる存在と、風土を旅する
エピローグ 向かい合うな、となり合え
ブックガイド


【目次】

プロローグ あなたにとって、伝統とは何ですか?
第1章 大文字の伝統と小文字の伝統
第2章 「歴史」の誕生、さびしさの地平融合
第3章 発酵 見えないものとつむぐ伝統
第4章 民藝 つくることの伝承
第5章 鵜飼 異なる存在と、風土を旅する
エピローグ 向かい合うな、となり合え
ブックガイド

内容説明

新しさ追うデザイナーから異色の転身。発酵の専門家となった著者が見せる驚くべき「小さな伝統」の世界。旅する発酵の専門家が見た土地の〈記憶〉をつなぐ弱い人類の強かな”生存戦略”。

目次

プロローグ あなたにとって、伝統とは何ですか?
第1章 大文字の伝統と小文字の伝統(○○すべきのプラトン、○○であってほしいのアリストテレス;手渡すプロセスに価値がある ほか)
第2章 「歴史」の誕生、さびしさの地平融合(歴史意識の誕生;ロマン主義による民族の提唱 ほか)
第3章 発酵~見えないものとつむぐ伝統~(野生のブドウとクヴェヴリ製法;科学的社会主義と資本主義の克服 ほか)
第4章 民藝~つくることの伝承~(大文字から小文字への逆流;民藝と発酵 ほか)
第5章 鵜飼~異なる存在と、風土を旅する~(LINN´Eの異素材&#40628;SAKE;2/3の多様性を引き出す ほか)
エピローグ 向かい合うな、となり合え

著者等紹介

小倉ヒラク[オグラヒラク]
1983年、東京都生まれ。発酵デザイナー。早稲田大学文学部で文化人類学を学び、東京農業大学で研究生として発酵学を学んだ。「見えない発酵菌の働きを、デザインを通して見えるようにする」ことを目指し、各地の醸造家や研究者たちとプロジェクトを展開。絵本&アニメ『てまえみそのうた』でグッドデザイン賞2014受賞。2020年、発酵食品の専門店「発酵デパートメント」を東京・下北沢にオープン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

はっせー

47
本書は発酵デザイナーである小倉ヒラクさんが発酵食品や工芸を通して、伝統との向き合い方をまとめた1冊。パッと見難しそうな感じがする。でも安心してほしい。著者の小倉さんが噛み砕いて説明しているので、知識なしでもすんなり頭に入ってくる。キーワードは「小文字の伝統」本書では伝統を2つに分けている。・大文字の伝統・小文字の伝統大文字の伝統は、多数派による権威の固定化を狙ったもの。小文字の伝統は、少数派による価値の変容をもたらすもの。本書は書店発売日4月23日。だが、バリューブックスでは、4月3日より先行発売している2026/04/06

タカナとダイアローグ

15
伝統を「大文字の」と「小文字の」に分けて考えてみる取り組み。前者は為政者に都合が良い強制性があるが、後者は弱い者たちが生き延びる伝統だと。 発酵文化の多様さは、風土に根ざした工夫であって、場所が変わるとそのまま再現はできない。放っておけば(温度管理面で)ワインになる温かい地域と、ジョージアワインの造り方は違う。土の中で醸造するから、ソ連の科学的単一化を逃れたのかななど、偶然的な要素あれ、生き延びてきた小文字の伝統という知恵の塊から学ぶ。 環境は自分を含まないが、風土は含むというのはハッとした。2026/05/18

コンチャン

14
日本の、あるいは世界の伝統(主に食)についての考察がなされた一冊です。歴史的な側面も語られているため、少し難解な部分もありますが、今親しんでいるものが何年後かには入手困難なものになっているかもしれない、という視点は大切なものかもしれません。積読チャンネルの解説動画を併用してみると、理解度が高まりそうです。2026/04/19

noko

4
発酵の専門家の著者。この本は発酵よりも伝統についての考察。色んな話が語られているが、私は第4章が面白かった。柳宗悦は朝鮮の壺から民藝の美を見出した。民藝では芸術性の高さを見定めるような審美眼を重視せず日常の雑器に社会の諸相を見つめる。ごく平凡なものから本当に美しいものは生まれると言う。その考えを否定する考えなのは、岡本太郎。民藝が共同体的なものづくりを権威の道具=因襲にしたと批判した。岡本太郎は作品を爆発だと考える。自分が摂取したものが外へ出てくるから。そこに美醜は関係ない。どちらの意見もわかるな。2026/05/30

宮崎太郎(たろう屋)

4
面白かった!今回の本は発酵の現場のルポに留まらず伝統とは何かを、物語や血統を重視する「大文字の伝統」と空間や風土、そこにあるものを活用するための「小文字の伝統」に分け、昨今の「伝統すごい、日本人すごい」と権威化されない小文字の伝統の在り方を大きな流れから丁寧にどこまでも深堀りしていて素晴らしかったです。日本人を褒めるためではなく隣人を信じるための足がかりに僕らは伝統を使う。そうなりたい。2026/05/24

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