出版社内容情報
戦後文学の代表的作家として大江健三郎が終生敬愛した作家、大岡昇平。同時代を東大仏文科で過ごし、別の道に進んだ批評家、蓮實重彦。影響を与え、与えられた異才と「沸騰的な」時代から、新たな読みを試みる、大江健三郎論の新たな地平。
内容説明
大岡昇平、蓮實重彦を足がかりに、『万延元年のフットボール』『同時代ゲーム』に挑む!大江健三郎が遺した唯一の創作ノート『文学ノート 付=15篇』を繙きながら、大岡昇平と“戦後の精神”、武満徹と“芸術”、蓮實重彦と“沸騰的な同時代”などをキーワードに、大江文学の最高峰を読み解いていく。没後、いよいよ世界的な評価が高まる大江文学の、広大な沃野を見晴るかす、稀有にしてスリリングな長篇論考!
目次
1 敗戦と小説について―大岡昇平×大江健三郎(「戦後派」と「穴ぼこ」;ミンドロ島のスタンダール;子供時代に発見した言葉の世界 ほか)
2 沸騰的なような一九七〇年代―大江健三郎/蓮實重彦(肉体=意識;表層あるいは主題について;政治的なもの/想像的なもの)
3 神話・歴史・伝承―『万延元年のフットボール』『同時代ゲーム』(『万延元年のフットボール』;『同時代ゲーム』)
著者等紹介
工藤庸子[クドウヨウコ]
1944年生まれ。フランス文学者、東京大学名誉教授。東京大学文学部フランス語フランス文学専修卒業、同大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。フェリス女学院大学助教授、東京大学教養学部教授、東京大学大学院総合文化研究科教授、放送大学教授等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
-
- 和書
- 檸檬 角川文庫 (改版)
-
- 和書
- 現代世界貿易と多国籍企業