出版社内容情報
「被疑者の言うことを唯一信じてあげるのが弁護人でしょう」
犯罪被害者家族でありながら、
刑事弁護に使命感を抱く持月凛子。
マンションの一室でホストの撲殺死体が見つかった。
被疑者の垂水涼香は、現職の警察官。
被害者・加納怜治の勤めるホストクラブの客だった。
持月凛子は同僚の西大輔とともに、涼香の弁護人となる。
加納の暴行に抵抗して殴打したという涼香の供述に綻びが目立ちはじめ、
凛子と西は二人の過去の因縁に注目する。
内容説明
マンションの一室でホストの撲殺死体が見つかった。被疑者の垂水涼香は、現職の警察官で、被害者・加納怜治の勤めるホストクラブの客だった。持月凜子は同僚の西大輔とともに、涼香の弁護人となる。加納の暴行に抵抗して殴打したという涼香の供述に綻びが目立ちはじめ、凜子と西は二人の過去の因縁に注目する。
著者等紹介
薬丸岳[ヤクマルガク]
1969年兵庫県生まれ。2005年に『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。’16年に『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を、’17年に短編「黄昏」で第70回日本推理作家協会賞〈短編部門〉を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
124
法廷を舞台とした薬丸岳の長編。ホストの男性を殺害したとして、女性警察官・垂水が逮捕された。初めて重大事件の刑事弁護に挑む凛子だったが、被告の二転三転する供述に弁護方針を見失い――。頑なに殺意を否認する垂水は、真実を語っているのか。ここまでは関係者への聴き取りが中心で目立った展開はないが、2年前の男児誘拐殺人事件や、「ヤメ検」ならぬ「ヤメ警」弁護士・西の過去など、今後のうねりを予感させるエピソードが随所に仕込まれている。主要人物の背景設定が細かいのは今後のシリーズ化を見据えてか。気になりつつ下巻へ進みます。2025/05/12
Kーazuki
56
父親を殺害されたという犯罪被害者でもある若い女弁護士の望月凛子と刑事の経験を持つ弁護士の西大輔のコンビが、ホスト撲殺事件の被疑者となった現職警察官の垂水涼香の弁護人となる。長編小説だが、薬丸さんの文章は読みやすくサクサクと進んでいきます。涼香は、過去に子どもを亡くしており、冷めた家庭となったことからホスト通い?と思いきや。上巻では、弁護人と被疑者との関わりや被害者のことなどが中心に進みます。被疑者は、心を開かず弁護人は苦労します。下巻に続く。2025/08/10
桜
41
薬丸さんの弁護士モノってありましたっけ? ワクワクしながらも、途中風邪でダウンしたためペースが遅い(´-﹏-`;) 感想は下巻にて!2025/03/20
坂城 弥生
38
最後の1文気になる…加納怜治の恨みはどこに向かったんだろう?2025/03/23
Y.yamabuki
24
望月凛子は同僚の西大輔と共に、殺人容疑で逮捕された現職警官 垂水涼香の弁護人となる。彼女の供述に違和感を覚えた二人は、事件の背後を調べ始める。話が進むに連れて過去の様々な状況が浮かび上がり、どんどんと面白くなってくる。急いで下巻へ。2025/04/21