出版社内容情報
命は奪えても、誰にも魂は奪わせない――。本屋大賞作家が放つ、書き下ろし大型時代エンタメ。小説版「十一人の賊軍」!
戊辰戦争のただ中、侍殺しの罪で捕まった駕籠かき人足の政(まさ)は、薩長率いる「官軍」から砦を守るよう命じられる。勝てば無罪放免、負ければ死。共に戦うのは、あらゆる悪事を犯した十人の罪人たち。果たして、彼らは生きて帰ることができるのか――。強者の狭間で足掻く者たちの熱き闘いを描く、極上の時代アクション!
映画「十一人の賊軍」
主演:山田孝之 仲野太賀
監督:白石和彌 原案:笠原和夫 脚本:池上純哉
2024年11月1日(金)公開!!
(C)2024「十一人の賊軍」製作委員会
内容説明
戊辰戦争のただ中、侍殺しの罪で捕まった駕籠かき人足の政は、薩長率いる「官軍」から砦を守るよう命じられる。勝てば無罪放免、負ければ死。共に戦うのは、あらゆる悪事を犯した十人の罪人たち。彼らは生きて帰ることはできるのか―。強者たちの狭間で足掻く者の熱き闘いを描く、極上の時代アクション。小説版「十一人の賊軍」。
著者等紹介
冲方丁[ウブカタトウ]
1977年岐阜県生まれ。’96年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞し、デビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、’10年『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、’12年『光圀伝』で山田風太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
88
映画のノベライゼーション。映画は公開前なので予告映像しか見ることができないがなんとなくの印象ながら、この本は冲方氏のオリジナル性が強い気がした。戊辰戦争のただ中、新発田藩の砦を死守する闘いを描くお話。主要登場人物が侍ではなく、ほぼ罪人で構成されているのは原案の笠原和夫らしさ。11人それぞれの描き込みは濃くないが、特徴的なあだ名で呼び合わせることでコンパクトにキャラを立てている。本がもっと厚くて活劇場面をさらに増やしてくれても良さげだが、結末の着け方はけっこう好み。さて、映画の仕上がりはどんなもんでしょう?2024/09/26
ケンイチミズバ
84
囚人ならば多少の犠牲は許されるのか。アクション重視のエンタメなので別にいいんだけど。侍は嘘つきだというセリフが幾度も出て来る。多勢に無勢の逆境にあえて挑む覚悟は誰にもない。隙あらば逃げるつもりが成り行きがそうはさせず、お約束のラスト。ここでは奥羽列藩同盟も決して一枚岩ではなかったようだ。無理強いされ官軍になびかぬよう監視される屈辱、小藩の苦しい事情があるとは言え、一時かも知れない安泰のための策略も小さな犠牲では済まなかった。奥方のあなたがひとり腹を切れば済んだことではありませんか。全く何たるラスト。(笑)2024/07/22
優希
59
映画のノベライズのようですが、冲方作品として確立していると思います。罪を犯した罪人たちが生きて砦を守れるのかドキドキしました。強者たちの狭間で熱く戦う姿を描いたエンタメですね。面白かったです。2024/07/30
ポチ
53
映画のノベライズだからなのか、映画を観ているような作品でした。奥羽越列藩同盟と官軍!新発田藩はどうする?保身に走る藩の上層部、捨て駒にされる入牢者。11人の生き残るための戦いが始まった!派手な戦闘場面はきっと見応えがあるだろうなぁ。2024/08/04
belalugosi6997
52
映画観て面白かったので小説を読んでみた。今年観た映画の中でも3指に入る位面白かった。映画を観ずに小説を読んだら戦闘シーンは目に浮かべなかったと思う。ありがたい事に登場人物の背景をしっかりと書いて印象付けているので「そういうことか」と感心した。所々で映画と違う小説になっている。例えば映画では主人公は逃亡を何度も試みるが、小説では…。映画では肉片や血飛沫が飛び交う白石節炸裂するが小説ならではのマイルドにしている最大の違いはエンディングである。映画のエンディングが良いか?小説の方が良いか?嬉しい悩みである。2024/12/28