出版社内容情報
◆著作と語りで現代の怪談ブームを担う川奈まり子氏
1000人を超える怪異体験者に取材し、徹底的なリサーチで綴られる「川奈怪談」。語りと著作で現代の怪談ブームを担う川奈氏が、日本を代表する最恐怪談『四谷怪談』の深淵に挑む。自身の執筆スタイルに忠実に、四谷怪談ゆかりの地を歩き、丁寧な調査に基づいて書き上げた傑作ルポルタージュ。
◆今なお怪異を生み続ける日本を代表する怪談「四谷怪談」
その名を知らぬ人はいない、日本を代表する怪談であり、怪談好きなら必ず一度は通る『四谷怪談』。川奈氏のネットワークで、講談、落語、舞台、映画、文学、現在活躍する人気怪談師まで取材し、今なおあとを絶たない『四谷怪談』にまつわる不思議な話を蒐集。300年に亘って日本人に怖れ愛されてきたお岩様の正体を探る。
◆実話怪談、都市伝説、ヒトコワ……あらゆる恐怖がここに!
『四谷怪談』にまつわる実話怪談を随所に盛り込み、自身の身の周りで起きた怪異の記憶を辿りながら、いつの時代も変わらず日常の隙間に存在する、男の欲、女の情念を妖艶にあぶり出す。川奈氏自身が「いつか書いておきたかった」話を初公開。川奈ファン必読の書。
内容説明
お岩さまは、『皿屋敷』のお菊や『累ヶ淵』の累と並ぶ江戸三大幽霊の一人である。しかしながら彼女は、おそらく実在した人物だとされており、東京都豊島区の妙行寺に墓が、生家跡にある新宿区の於岩稲荷田宮神社に子孫が、それぞれ本当に存在している。本書はひと言で言えば、「四谷怪談」にちなんだ実話怪談をお愉しみいただくと同時に、「四谷怪談」とお岩さまの伝承をご紹介する本である。「四谷怪談」の世界は奥が深く、切り口によって何通りもの解釈が並列しつつ成り立つ。よく知られた物語や伝承の他に、傍流や支流も数えきれないほどある。しかしながら、一番の恐怖は、三百年という時を経てなお、現在も新たな怪異が生まれつづけているという事実である。「四谷怪談」はまさに「実話怪談」なのである。
目次
序章 「四谷怪談」を紐解く
第1章 『四谷雑談集』のお岩さま
第2章 講談・落語『四谷怪談』のお岩さま
第3章 『東海道四谷怪談』のお岩さま
第4章 伝承と信仰に息づくお岩さま
終章 「四谷怪談」これから
著者等紹介
川奈まり子[カワナマリコ]
作家・奇譚蒐集家。東京都八王子市出身。ルポルタージュ的手法で怪異の体験者と場所を取材し、これまでに5000件以上の怪異体験談を蒐集。近年は怪談の語り手としても活動。日本推理作家協会会員。怪異怪談研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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