出版社内容情報
1.経験者採用面接での不合格者が自殺をしてしまった人事課長。
2.デビューしたものの2作目が出ずブラック企業で働く小説家。
3.SNSで「死にたい」と呟き続けるコンビニ店員。
4.取り立て先の子どもに好かれてしまったヤクザ者。
行き詰まり、立ち止まる主人公たちが選ぶ未来はどこへ繋がるかーー。
内容説明
経験者採用面接での不合格者が自殺をしてしまった人事課長。デビューしたものの2作目が出ずブラック企業で働く小説家。SNSに「死にたい」と呟き続けるコンビニ店員。取り立て先の子どもに好かれてしまったヤクザ者。行き詰まり、立ち止まる主人公たちが選ぶ未来はどこへ繋がるのか―。
著者等紹介
柾木政宗[マサキマサムネ]
1981年、埼玉県川越市生まれ。ワセダミステリクラブ出身。2017年『NO推理、NO探偵?』で「メフィスト」座談会を侃々諤々たる議論の渦に叩き込み、第53回メフィスト賞を受賞しデビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
56
面接をした受験者が自殺してしまった面接担当者。 ブラック企業で働きながら小説家を夢見る男。 コンビニ店員で働くがSNSでは死にたいと呟き続ける。 借金取りが出向いた先で子供に気に入られてしまうヤクザ。 4者4用のパターンがそれぞれ描かれるが、次第に繋がりが見えてくる。 ただ繋がりといっても直接ではなく、実は別の人物がという展開。 パターンとして全員がハッピーエンドというわけではない。 だからこれも人生であるといえる。2024/07/21
うまる
27
終盤の繋がりは面白かったけど、良い話の様なそうでもない様な。紹介文にあるような感動本ではないよね。ラストもあんなんだし。全体的に綺麗な話ではダメだったのかな。ラストのせいで微妙な読後感だし、何がしたかったのか、どこを読ませたかったのかがわかりませんでした。辛く言うと、浅倉さんみたいなのを狙って失敗した感じ。2023/06/10
カノコ
27
人生に思い悩み、藻掻く四人の男女の群像劇。ブラック企業で働きながら執筆を続ける小説家、SNSで希死念慮を吐き出すコンビニ店員など、人生に閉塞感を覚える人たちばかりが登場する。読んでいてしんどくなるような場面も多いが、なんとか踏ん張る彼らの姿を見届けたい気持ちになる。星と星の間に存在しない線を繋いで星座をつくるように、かすかな希望を紡いでいくような温かさ。先の見えない人生を切り拓くための「あなた」に出会える日を待つ切実さ。緩やかに触れ合う人生が愛しくなる。ミステリ作家らしい、緻密な構造にも唸らされた。2023/04/20
のりすけ
24
今日、面接をして落とした相手が死を選んだ。そんな冒頭。息子を失った母親が面接官をストーカー、ブラック企業の内情…と「心削られる系」かと思ったら、人の縁が繋がっていくじんわりした作品になってた。それ故に社会の一般道を逸脱したある人物があんな終わりを迎えるのは悲しいとしか…。2023/04/21
メチコ
14
★3+ 章仕立てで4つの視点が並行して物語が進んでいく。 最初の内は4つの繋がりがまったく見えてこなくてやや退屈。 ただ三章あたりから一気に話が動き出す。 あれがこの人でこれがその人で…と、ガッシャンガッシャン繋がっていくのです。 最後の1つのピースが繋がるのは最後の最後。そしてこの終わり方。 なんでもかんでもハッピーエンドとはいかないわけなんだけど、それが人生ってもんですかね。 物語をあまり深読みしない私にとっては、それぞれが繋がった時に「なるほどね~」ってなったし、十分に楽しめました。2023/08/03
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