出版社内容情報
二階堂 黎人[ニカイドウ レイト]
著・文・その他
内容説明
ロシア革命後のシベリア。ロマノフ家の財宝が隠されているとも噂される聖なる場所“死の谷”へ物資を運ぶ“商隊”を、恐怖に陥れる事件が続発する。死をもたらす執拗な“追跡者”、連続する密室殺人、“死の谷”に甦った巨大マンモス―。神秘的でもある不可能犯罪を、名探偵・二階堂蘭子が鮮やかに解き明かす!
著者等紹介
二階堂黎人[ニカイドウレイト]
1959年7月19日、東京都に生まれる。中央大学理工学部卒業。在学中は「手塚治虫ファンクラブ」会長を務める。1990年に第1回鮎川哲也賞で『吸血の家』(講談社文庫所収)が佳作入選。1992年『地獄の奇術師』でデビューし、推理小説界の注目を大いに集める。全4部からなる長大な本格推理小説『人狼城の恐怖』は1999年版の「本格ミステリ・ベスト10」の第1位を獲得した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hnzwd
20
久しぶりの二階堂蘭子シリーズ。ロシア革命後のシベリアで巨大なマンモスの幽霊に襲われたという回想話を元に、蘭子が真相を見破るという展開。壮大な回想シーン。設定と不思議な事件。語られる真相と満喫しました。島田荘司作品を思わせる展開とは言い得て妙。何作かシリーズ飛ばしてるので読んだかないと。2022/12/13
勇波
18
「ロシア館の謎」もう一回先に読んでおけばよかったと後悔。でも二階堂ワールドは堪能できる一冊。島田荘司の「ロシア幽霊軍艦事件」に触発されたとの事。でも「マンモス幽霊」ってどうなのよ?★2022/12/04
ソラ
16
・久しぶりの蘭子シリーズ。すでにどんな流れのシリーズだったか覚えてない…。 ・久しぶりに読んでみて古き良き本格ミステリィだなぁと。ライトなのも面白いがたまにはこういう雰囲気のも読みたくなる。2022/08/31
マッちゃま
16
久しぶりの蘭子モノ長編。ロシア革命後のシベリア、財宝が隠されていると言われる死の谷へ物資を運ぶ商隊。彼らを襲う追跡者、死の谷を守る巨大幽霊マンモス伝説、この不思議で現実的に有り得ない様な謎を名探偵 二階堂蘭子は解き明かせるのか?いや〜実に面白かった。そうなのよ、色々あったけど世界観も含めて、こういうのが好き。本書を読む前に同シリーズ短編集「ユリ迷宮」に収録されている「ロシア館の謎」ついでに島田荘司氏の「ロシア幽霊軍艦事件」なんかも読んでおくと、より楽しめるかと思います。ああ〜早く次の蘭子モノが読みたいな♪2022/08/23
naolog
13
いつぶりかの二階堂黎人。本格推理小説なのに(なのに、は失礼ですが)、作中の『記録』が抜群に面白い。あとがきを読んで、途中まで書き上がっていたのに〈死の谷〉の奥の秘密が、現実とリンクしてしまうために御蔵入りしていたとは、商業出版はそんな壁もあるんですね。トリックは、後から聞いたら文句も出そうな…ロシア幽霊軍艦の名をだすだけあって島田荘司風。本格ミステリの宿命みたいな。2022/10/08