出版社内容情報
黒木 渚[クロキ ナギサ]
著・文・その他
内容説明
高校二年のシッポは、中学からの片思いの男子に接近するため軽音部に入る。好きな音楽はパンク、好きなバンドはクラッシュ、ダムド、ニルヴァーナ…。でもこれ、ぜんぶ嘘。すべては愛する彼のため、だった。ところが彼に近づくために用意した「設定」は、少しずつ彼女の中にあった「音楽の光」をとらえて、追い越していく。青春はエゴイスティックで汚くて、生々しい。それでも眩しい一瞬の光だ。あの光はスポットライトか、それとも恋か。
著者等紹介
黒木渚[クロキナギサ]
宮崎県出身。大学時代に作詞作曲を始め、ライブ活動を開始。2012年『あたしの心臓あげる』でデビュー。2014年、ソロ活動を開始。2017年、アルバム『自由律』の付録として書き下ろされた小説『壁の鹿』を初の単行本『本性』と同時刊行し、小説家としてもデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たなか
4
わたしは黒木渚さんの曲を聴いたことがない。わたしが通っていた高校に軽音部はなかったし、わたしには曲を作る才能なんてなかった。衝動的な行動もなかった。けれども、パンクロックを教室のすみっこで聴いて、蒸したような空気の中で生きていたときのあの匂いだけは覚えているし、これを読んで思い出した。2022/07/03
つくし
3
しっぽちゃんの愚直さが愛しい。彼女の消費する若さは理不尽に埋め尽くされようとしているのに、それすらも表現のエネルギーに変えられるようになれば彼女は報われる。2022/08/12
jolly
1
これはきっと青春小説なんでしょうね。こんなめんどくさい青春はいらんけど。 2022/10/07
あこ
1
生々しくて毒々しい。でも圧倒的なパワーで迫ってきて、目を逸らすことを許さない。 黒木渚さんの綴る言葉はいつだってそうだ。2022/07/02
としちゃん
1
青春×音楽 黒木渚さんの描く青春は、ドロドロとしていて リアリティ満載でした。 著者の楽曲ともリンクしていて、音でも楽しめます◎ とても読みやすく、2時間ほどで読めました。 一気見がおすすめです!2022/06/19