出版社内容情報
〈本を愛するすべての人に!〉
本が生まれて、読者へとつながる
「本に関わった五人の奇跡の物語」。
仕事がなかなかうまくいかない女性編集者の最後のチャレンジで実現した新作小説。
その小説が人々を気持ちを奇跡のように紡いでいく。
心の機微をやさしく綴る感情の魔術士の最高傑作。
こういう話を読みたかったんだ。そして誰かに伝えたいんだ。―ブックジャーナリスト 内田剛
第一話 編集者・津山奈緒の章
第二話 小説家・涼元マサミの章
第三話 デザイナー・青山哲也の章
第四話 書店員・白川心美の章
第五話 読者・唐田一成の章
内容説明
人生は雨宿りする場所じゃない。編集者・作家・装丁家・書店員・読者、崖っぷちの5人は、ある1冊の本にめぐりあう。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
508
本好きには、もうたまらない。タイトルに偽りなし。一冊の本から、それは見事に紡いでた。それを奇跡と思うかは、その人次第。自分は奇跡だと信じたい。人に力を与えてくれるものはそれぞれ。歌だったり、アスリートの頑張る姿だったり。一冊の本だって、人に力を与えてくれる。自分は、この物語で力をもらいました。心を穏やかに温かくされ、オッサンでも一歩進む勇気を貰えた。森沢さんの物語にいつも大きな力を貰ってます。森沢さん、素敵な物語をありがとう。いつかスピンオフで『さよならドグマ』も書いてほしいな。2021/10/20
kou
418
一冊の本を巡る連作短編集。この作者の本は、ホントに読後感が良い。冷え切った心(笑)が温かくなるのを実感する。どんなに辛かったり、悩みや困難が降りかかってきても、それを吹き飛ばしてくれる一冊に出会える奇跡がある事を実感できる。これだから読書はやめられない!!いつか「さよならドグマ」を読んでみたい。2021/11/24
ムーミン
340
「誰の心にもあるもやもやした感情とか、胸が痛くなるほどの悲しみとか、そういう本来は受け入れたくない感情を、素直に『自分のなかに、ある』って認めて、味わって、それをまっすぐ物語に落とし込んでいくことが大事だって。」P.222 「若い頃ってのは、迷いに迷うのが正解なんだよ。で、ああでもなかった、こうでもなかった、次はこうしてみようって、なるべくたくさんの失敗と修正を繰り返すんだ。そうやってきた奴だけが、いずれ経験豊富な頼り甲斐のある大人になれるんだからな」P.3042021/11/06
うっちー
328
さよならドグマを読みたいです2021/11/10
まちゃ
302
読み終わって、穏やかな気持ちになれる森沢さんらしい作品でした。良かったです。編集者・津山奈緒、小説家・涼元マサミ、ブックデザイナー・青山哲也、書店員・白川心美、読者・唐田一成。一冊の本が繋ぐ、それに関わった人々の想い。心に残る場面やセリフの多いハートフルな一冊2021/11/11