内容説明
野村克也が死の直前に吐露した男の弱さとは、老いとは―。プロ野球テスト生として南海ホークスへ入団以来、選手として、そして監督として輝かしい頂点を極めた不世出の男、野村克也。しかし最愛の妻を失い、生きることへの意志を喪った彼は、やるせない孤独に包まれた「弱い男」だった。本書は、貧困を極めた自らの幼少時代や妻・沙知代との、そして息子・克則との赤裸々な回顧であり、死の直前に自らの「弱さ」と真正面から向き合った、いわば「最後のぼやき」である。「弱さ」を抱え続けてきた人間だからこその「強さ」がにじみ出る野村克也のラストメッセージを、老いや死と向き合うすべての方々へ届けたい。
目次
第1章 私は弱い(沙知代が逝ってからの空虚な日々;町でいちばんの極貧家庭に生まれて… ほか)
第2章 母は強い(3歳のときに父が亡くなり、母は戦争未亡人に;苦労がたたって二度もがんになった母 ほか)
第3章 父は弱い(「克則が誘拐された?」 ほか)
第4章 妻は強い(沙知代との出会い;「なんとかなるわよ」は勇気の出る魔法の言葉 ほか)
第5章 老人は弱い(2020年正月、何もない普通の日々;人間は理想をなくしたときに老いるのだ ほか)
著者等紹介
野村克也[ノムラカツヤ]
プロ野球選手・監督、野球解説者、野球評論家。1935年、京都府生まれ。54年、テスト生として南海ホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)に入団。70年には選手兼任監督に就任し、73年にパ・リーグ優勝に導く。後にロッテオリオンズ(現・千葉ロッテマリーンズ)、西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)でプレーし、80年に45歳で現役引退。27年間の現役生活では、MVP5回、首位打者1回、本塁打王9回、打点王7回、ベストナイン19回などの輝かしい成績を残す。65年には戦後初の三冠王にも輝いた。90~98東京ヤクルトスワローズ、99~2001年阪神タイガース、03~05年シダックス(社会人)、06~09年東北楽天ゴールデンイーグルス監督を務め、多くの名選手を育てた。2020年2月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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