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出版社内容情報
“空”に穴が空き、大混乱が訪れる「この世」で、“文字”を知る杏は多くの者の心を掴む。そして彼女は世界を繋げるべく、動き出す。捨吉は病に臥(ふ)せるアンのため、急激に“老い”が押し寄せる「あの世」へ。なすすべもなく惑う人ごみの中で出会ったの者とはーー。平治、我次郎は山之内父と出会い、荒唐無稽な夢は現実味をおび始める。小さき者たちが運命に突き動かされる頃、かりそめの世界は、もう崩壊寸前。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
67
世の終わりから始まった二つの世界の破綻と再生の物語は、振り出しに戻った・・・訳ではないのだろう。繰り返す人類の歴史は繰り返す度にちょっとづつ前に進んでゆく。和音と天音が始めた二つの世界はきっと間違いじゃなかった。不老が停滞を、文盲が自由を縛ってしまった世界の再生はこれから。アンたちは世界を守り、杏たちは世界を取り戻す。天音は・・・最後まで喰えないヤツのまま旅の空。世界はちょっとづつ動いていく。2022/12/07
かさお
28
完結。面白かった。あり得ない事ではなく、あり得るかもしれない未来。年をとることを選んだジュン君のお父さんが大好き。そして、人の好奇心は止めれない。今を生きる。奇しくもウクライナの人々が音楽をバックに土囊を積む姿が重なった。オヤジ3人衆が最高だった。夜空を見上げる幸せ、夜空ノムコウはあったんだ✨どんな箱庭に入れられても、思考、文字、読むこと、これがあれば、どうにかなると信じたい。
まぁねぇ
24
不老って時間がたくさんあって、あれやこれや知りたい事、学びたい事、体験したい事がいろいろできていいな、と思っていたけれど、この作品を読んで、本当に自分は「いつでも出来るから今は楽しいことをしよう」と思わずに努力できるかちょっと自分に問いかけました。時間は限りがあるから、いのかもしれない。山下センセー次の作品楽しみです。2020/10/20
りー
21
完結巻。ランドの「はじまり」、天音と和音の物語が描かれました。テロメアが縮むのを人工的に遅らせてくれる薬が開発されたら、自分は使うだろうか?使わない気が今はします。でも、ひょっとしたらその瞬間に、もう少し本が読みたい、美しいものが見たい、あと1週間くらい…と思うかもしれない。人の幸せとは何だろう?と、社会システム全体も含め、これから何度も振り返るであろう問いの多い漫画でした。2020/09/18
還暦院erk
17
全巻コンプリート!購入即読了。ずっと本作を追いかけてきて良かった。表紙のヒマワリと二人の表情が全てを語る。ランド創立のSF的展開については、その方面のヲタクの皆様がああだこうだと評論するのだろうけれど、そんなのどうでもいい。漫画として見事に展開し完結した物語世界は素晴らしかった。山下先生、描き切ってくださってありがとうございました。2020/10/12