趣味と芸術―謎の割烹 味占郷 (増補版)

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  • サイズ B5判/ページ数 208p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784065193679
  • NDC分類 596.21
  • Cコード C0077

内容説明

“ルネッサンスマン”杉本博司、写真、建築、舞台、骨董の果てに至った新境地、初の料理本。

目次

三味線のつまびき―鶴澤清治・宮沢りえ
昭和の香り―ソニアパーク・鈴木京香
秘事の茶事―中谷美紀・千宗屋
美味は滋味 滋味は地味―多川俊映・大倉源次郎
今様遣欧使節のお二人をお迎えして―村治佳織・村治奏一
近代的近世のうつわ―妹島和世・クリスチャン・マセ
東西東西―竹本織太夫・増田いずみ
割烹の開きかた―寺島しのぶ・ローラン・グナシア
つわものどもが夢のあと―鶴田真由・細見良行
寛永のさざえ―竹野内豊・永山祐子
遠い記憶―阿川佐和子・林屋晴三
さやかな音色―庄司紗矢香・メナヘム・プレスラー
文人墨客―森佳子・大林剛郎
百代の過客―愛音羽麗・亀井宏忠
西方からの遣い物―ピエール=アレクシィ・デュマ
梅花の真―有馬〓底・珠實
宴の前―桑村祐子・岡副徳子
表具道楽―山口智子・原研哉
歌舞音曲―永英明・余貴美子
真摯なる領域―平野啓一郎・春香
海賊の皿―内田鋼一・加藤浩次
豆腐―高畑充希・白井一成
時代という嵐―中村獅童・小川沙織
本歌取り―束芋・ロバートキャンベル
文明の終わり―木村佳乃・吉村作治
監獄茶会―千宗屋・赤井厚雄
立居振舞―野村萬斎・野村裕基
政にまつわる美―細川護熙・美村里江
ご相伴の賓客―石田ひかり・大島輝久
泣かせてくださいこの定めを―田中彩子・田根剛

著者等紹介

杉本博司[スギモトヒロシ]
1948年東京生まれ。立教大学経済学部卒業後、1970年に渡米。ロサンジェルスにあるアート・センター・カレッジ・オブ・デザインで写真を学び、1974年よりニューヨーク在住。現代美術作家として活動するかたわら、1979年から10年間ニューヨークで古美術店を営み、個人でも古美術品を蒐集。2003年から蒐集品と自身の写真作品を組み合わせる表現活動を展開する。代表作に自然史博物館のジオラマを撮影した「ジオラマ」シリーズ(1975年~)、全米の映画館などで撮影した「劇場」シリーズ(1975年~)など。近年は建築プロジェクトを手がけることも多く、さらに文楽、能といった古典芸能の舞台美術や演出など、様々なシーンで活躍。1988年毎日芸術賞、2009年高松宮殿下記念世界文化賞、2010年紫綬褒章、2013年フランス芸術文化勲章オフィシエ、2014年第一回イサム・ノグチ賞等受賞多数。2017年文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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金城 雅大(きんじょう まさひろ)

32
様々な業界の様々な著名人を引き合いに、芸術について言葉少なに語る。自分で自分のことを「人が悪い」と評する割に、世界に見せる自己像には強いこだわりを持っているのだろうな、この杉本氏という方は。2020/08/10

さっちも

15
先見の明があるな自分。人気すぎてネット上では、アマゾンもどこにも中古本すらなくなってしまってる。日本美で客をもてなすという事のお手本がここにある。2023/11/22

さっちも

14
趣味が悪いってなんだろうか。これはいくらの価値があるからとか、今流行ってるからとか、精巧にできてるからとか、なかなか手に入りにくいからとか。要するに万人が共通して分かりやすい価値をどうだと言わんばかりに提示してみせるのが趣味が悪いと思ってしまう。だからといって自分の趣味趣向に走って、万人に分かり難いものの価値を押し付けるのもナンセンスな感じがする。この2つの相反するものの間を縫って行って、思いもしないところから価値をポンと提示すると「なるほど」とほくそ笑んでしまう。季節や時節、相手の状態、主客の間柄、2025/05/18

さっちも

14
婦人画報の連載企画で、各界の著名人を招いて日本らしいおもてなしの在り方を写真と文で紹介したもの。室町以降美術品鑑賞の場として床が発達してきた、そこに飾る軸と花、共に供される料理とお茶が一体となって、お客を迎える作法が完成された。題は芸術とあるが日本の伝統文化は生活に根ざし自然を愛でる文化で、節度と調和をもった美意識だ。西洋人はどこか、自然と人を対立的にとらえ凌駕し、克服するような文化である。日本は、なるべく自然の恵をそのままに、人が享受するという稀有なアプローチであり。その文化的所産が余す事なく堪能できる2021/03/22

さっちも

12
贅を尽くした料理や内装・食器で迎えることだけが相手が喜ぶおもてなしではもちろんない。日本人は元来、春夏秋冬・行事・客との関係や来歴から、何が相応しいか、何が喜ぶかを考えおもてなしを形にしていった。 むしろ、安いものや、無価値とされていたもので「あっ!」と言わせる価値の逆転を楽しんでいた節がある。金額=価値というのにとらわれない無形の価値観を提示される「趣味と芸術」は興味が尽きない本。 2022/03/03

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