講談社学術文庫<br> 夢酔独言

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講談社学術文庫
夢酔独言

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  • サイズ 文庫判/ページ数 176p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062923309
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0123

出版社内容情報

勝海舟の父、勝小吉の自伝。幕末頽唐期の江戸の裏社会を知る夢酔老の面目躍如たる、率直端的な独特の文体が、妖気を放ち心に迫る。勝海舟の父、勝小吉の自伝。江戸有数の剣客にして、放蕩の不良旗本。浅草・吉原の顔役、刀剣ブローカーでもあった。身持ちの悪さに父親により三年余り座敷牢に入れられ、その間に生まれたのが麟太郎(海舟)。四二歳、天保の改革のときに不行跡から隠居謹慎となり、夢酔と称し、自己の来し方を子孫への戒めとして著したのが本書。幕末頽唐期の江戸裏社会を知る夢酔老の面目躍如たる、率直端的な独特の文体が、妖気を放ち心に迫る

【鶯谷庵独言】 
【気心は勤身】 
出生  五歳のとき  七歳・養子・凧喧嘩  八歳のとき  九歳のと
き  十歳のころ・馬の稽古  十一歳のころ  十二歳のころ  十三
歳のころ  十四歳・出奔・乞食旅  御師龍太夫  府中の与力  
鞠子の賭場  旅に病んで  二丁町の廓の客  秋月藩の仲間親方  
箱根山中の野宿  小田原の喜平次  四ヶ月ぶりの帰宅  十六
歳・出勤・逢対  吉原初遊び  喧嘩の師匠・源兵衛  十七歳・剣術
修業  他流試合の元祖  十八歳・信州ゆき  小林隼太・小野兼吉  
樽屋三右衛門  再び小林隼太がこと  十九歳のころ  二十一歳・再
び出奔  切死の覚悟・こわいものなし  遠州森町の逗留  二十一歳
から二十四歳まで(檻の中)   就職運動に成功せず  本所割下水・刀
剣の売買  父の死  うらだな神主、吉田兵庫のこと  殿村南平について
修行  またまた小林隼太のこと 寄せ加持  行と断食  刀の研ぎ・
目きき・胴試し  葉山孫三郎のこと  麟太郎、犬にかまれる  尾張
屋亀吉のこと  地主岡野孫一郎が不行跡  貧乏から立ち直る  剣
術道場の仲間  秩父屋三九郎のこと  林町の次兄の家のこと  した
い事をして死ぬ覚悟  三十七歳で隠居・その後の生活  島田虎之助
とのつきあい  香取・鹿島詣で  大川丈助一件  有髪改名・上坂  
御願塚村での金談  金談のかけひき・虚々実々  能勢の妙見詣で  
奉行堀伊賀守の使い  百姓相手の大芝居  一件落着  他行留めをく
う  茶道楽  大病・押込めにあう  ひんよう師中村多仲・斎藤監物
のこと  女難剣難  吉原での喧嘩沙汰  生涯の回顧・反省  悔
悟・教訓
解説 
夢酔年譜 
勝家略系譜・男谷家略系譜


勝 小吉[カツ コキチ]
著・文・その他

勝部 真長[カツベ ミタケ]
著・文・その他/編集

内容説明

勝海舟の父・小吉の自伝。江戸有数の剣客にして、放蕩の不良旗本。本所・浅草の顔役、露天商の親分で刀剣ブローカーでもあった。天保の改革の際、不行跡から隠居謹慎を仰せつけられ、庵を結び、夢酔と称して自らの来し方を後生子孫への戒めとして著した。幕末頽唐期の江戸社会の裏を知る夢酔の面目躍如たる、率直端的な文体が鬼気として心に迫る。

目次

鴬谷庵独言
気心は勤身(出生;五歳のとき;七歳・養子・凧喧嘩;八歳のとき;九歳のとき;十歳のころ・馬の稽古;十一歳のころ;十二歳のころ;十三歳のころ;十四歳・出奔・乞食旅 ほか)

著者等紹介

勝小吉[カツコキチ]
1802‐1850。通称、左衛門太郎。諱は惟寅。勝海舟の父。本姓は男谷。1808年、譜代の御家人であった勝家の養子となる

勝部真長[カツベミタケ]
1916‐2005。東京生まれ。東京帝国大学大学院修士課程修了。お茶の水女子大学名誉教授。比較思想史、倫理学、道徳教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

26
家訓、俺のように生きるな。勝海舟の父、小吉が隠居後(といっても42歳)子孫に戒めとして記した自叙伝。幼少に勝家に貰われた小吉は度々癇癪をおこし、家出をして諸国で乞食し、戻っては喧嘩に明け暮れ、剣を習い、占いや呪いを習い、剣の目利き研ぎを習い、女郎屋に居残る。 しかし、ただの乱暴者でなく、弟弟子や友人の世話をし、知人を救うため集金に諸国を周り、頼まれれば町の顔役として調停に奔走する。ただ行状の悪さから強制的に隠居し、夢酔と号すも、そのやんちゃぶりは数度の座敷牢に押し込められるほどに。幕末手前の江戸の空気。2016/03/11

猫丸

20
幕末史のマニアは多い。個人が社会変革に直接コミットすることが可能であった時代にロマンを感じるのはよくわかる。僕の場合、本書への興味は漱石から。冒頭文を読めば「坊っちゃん」の語りは夢酔独言をパクっているのは疑いようがない。研究者も遠慮しながら言及しているが、国民作家がこれほどあからさまなパクりに及んでいるのを指摘するのは憚られる雰囲気がある。教育の過程で失った「拙なる精神」を表出する文体は、帝大講師時点の漱石にとっては借りてくる他ないものであったろう。支離滅裂な勝小吉の述懐に目をつけるカンの良さが偉大。2019/03/11

hoiminsakura

19
子供の頃から乱暴者の喧嘩好き、学問嫌いだが剣術の腕は上々。14歳のとき江戸を出奔してひとり上方を目指す話が楽しかった。騙されて金を取られたり浮浪者に助けられたり使用人として使われたりするが決してめげない自由人。大人になっても気骨は変わらずブローカーまがいのこともして吉原へはせっせと通う。麟太郎が局部を犬に噛まれた逸話も載っていて、そこは父親の深い愛情を感じた。如何にも荒唐無稽な人生で、このような人間にならぬよう後世に向けた教訓の体を成しているがこれはやはり男、小吉いや夢酔の矜持が綴られた作品であろう。2023/05/02

tokko

19
すごい自叙伝ですね。というか、よくこんな細かいことまで覚えているなぁと思います。僕なんか一年前のことでさえ怪しいのに。だいたいこんなカラフルな人生を送っていたら、エピソードの一つ一つが重量級なんでしょうね。勝海舟の、あの枠にとらわれない大胆で奔放な行動は、父小吉の行動を見ればうなずけます。当て字など読みづらいところはあるものの、基本的には口語体で読みやすい文体です。2020/09/20

浅香山三郎

16
勝海舟のお父さんが型破りな人だつたといふのは聞いたことがあつたがこれほどとは。生の幕末期の人が書いた全く口語体に近い自伝なので、いはゆる候(ソウロウ)文ぢやなくて、意外に障壁なく読めることに先ず驚く。勝小吉は旗本の中でも稀有な存在だらうが、遊里に入り浸つたり、出奔して方々に寄食しながら上方を放浪したり、喧嘩の仲裁、旗本の家の財政立て直し等、彼自身の個性を超へて江戸期のなかなか明らかにしにくい社会のあり方が見へてくるのが面白い。この頃の江戸の人びとの肉声に接するかのやうで、圓朝の落語の語り口と同様興味深い。2019/09/06

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