出版社内容情報
第二次大戦後の極限状況のなか、戦争と戦後社会への峻厳で実存的な眼差しで描かれた〈新しい文学〉は、「いまなお最も批評性が高い」(奥泉光)小説群である。野間宏、武田泰淳、梅崎春生、大岡昇平、小島信夫ら戦後派九人の代表作を、現代文学を牽引する作家・評論家たちが、群像の「創作合評」形式に読み、論じ合う。終戦から七〇年を経て浮き彫りになる、戦後文学の精神とは。
序章 対談 高橋源一郎・奥泉光
一章 野間宏 「暗い絵」「顔の中の赤い月」
合評/奥泉光・中村文則・島本理生
二章 武田泰淳 「蝮のすえ」「わが子キリスト」
合評/奥泉光・松永美穂・鹿島田真希
三章 椎名麟三 「深夜の酒宴」「重き流れのなかに」
合評/奥泉光・佐伯一麦・辻村深月
四章 梅崎春生 「桜島」「幻化」
合評/奥泉光・福永信・朝吹真理子
五章 大岡昇平 「野火」「武蔵野夫人」
合評/奥泉光・岡田利規・青山七恵
六章 石原吉郎 「ペシミストの勇気について」「棒をのんだ話」
合評/奥泉光・山城むつみ・川上未映子
七章 藤枝静男 「田紳有楽」「悲しいだけ」
合評/奥泉光・堀江敏幸・桜庭一樹
八章 小島信夫 「アメリカン・スクール」「月光」
合評/奥泉光・保坂和志・青木淳悟
九章 大江健三郎 「芽むしり仔撃ち」
合評/奥泉光・野崎歓・町田康
終章 対談 島田雅彦・奥泉光
奥泉 光[オクイズミ ヒカル]
編集
群像編集部[グンゾウヘンシュウブ]
編集
内容説明
第二次大戦後の極限状況のなか、戦争と戦後社会への峻厳で実存的な眼差しで描かれた“新しい文学”は、「いまなお最も批評性が高い」(奥泉光)小説群である。野間宏、武田泰淳、梅崎春生、大岡昇平、小島信夫ほか戦後派の代表作を、現代文学を牽引する作家・評論家たちが、「群像」の「創作合評」形式で読み、論じ合う。終戦から七十年を経て浮き彫りになる、戦後文学の精神とは。
目次
序章 なぜ今「戦後文学」か
1章 野間宏を読む
2章 武田泰淳を読む
3章 椎名麟三を読む
4章 梅崎春生を読む
5章 大岡昇平を読む
6章 石原吉郎を読む
7章 藤枝静男を読む
8章 小島信夫を読む
9章 大江健三郎を読む
終章 「戦後文学」と現在
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佐島楓
みっちゃんondrums
アヴォカド
どら猫さとっち
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