講談社文芸文庫
読書清遊―富士川英郎随筆選

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  • サイズ 文庫判/ページ数 285p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062901246
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

詩を愛し本に遊ぶ最後の文人学者 富士川英郎の高雅な世界

独文学者が五十代半ば過ぎて著した『江戸後期の詩人たち』。日本に漢詩人ありと知らしめ、読書界を驚倒させた著者が、以後堰を切って上梓した文学随想から二九篇と詩三篇を精選。リルケ、ゲーテらドイツの詩人、菅茶山始め江戸漢詩人と並び、幼い頃、市電で乗り合わせた「神采奕々」の老紳士森鴎外を追想する「父富士川游のこと」、愛してやまぬ萩原朔太郎を語る「郷愁の詩人」など、“最後の文人学者”富士川の悠々闊達な世界。

高橋英夫
文人の拠って立つ詩、詩文と、学者の拠りどころ学問とは、近くもあるが隔り、ずれもある。次元が違うともいえよう。ところが僅かな幾刻か、微妙なタイミングによってなのか、詩文と学問とが重なり合うことがときどきある。ただ、重なりによって濁りは生ぜず、結ぼれがほどけたような晴れ晴れとした気圏がそこに拡がる。そういう気圏を感知し、その気圏の中に立ちつくす人、それが文人学者であろう。――<「解説」より>

富士川 英郎[フジカワ ヒデオ]
著・文・その他

高橋 英夫[タカハシ ヒデオ]
編集

内容説明

独文学者が五十代半ば過ぎて著した『江戸後期の詩人たち』。日本に漢詩人ありと知らしめ、読者界を驚倒させた著者が、以後堰を切って上梓した文学随想から二九篇と詩三篇を精選。リルケ、ゲーテらドイツの詩人、菅茶山始め江戸漢詩人と並び、幼い頃、市電で乗り合わせた「神采奕々」の老紳士森鴎外を追想する「父富士川游のこと」、愛してやまぬ萩原朔太郎を語る「郷愁の詩人」など、“最後の文人学者”富士川の悠々闊達な世界。

目次

1 はじめに
2 漢詩人と儒者
3 近代の文人と詩人
4 ドイツの詩と詩人
5 さまざまな詩話
6 自伝から
7 詩三篇
8 むすび

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田氏

15
富士川英郎…独文学者、東大名誉教授。正直、これを手に取るまで知らなかった人物だ。文中に名前が上がる鴎外も萩原朔太郎もリルケも、まともに読んだことがない。ましてやホーフマンスタールとか、菅茶山とか、なにそれ地名?食べ物?外国人選手?ってくらいだ。知らない人が、知らない文人について滔々と書き連ねている。1mmも興味が湧く要素がない。だのに、一気に読み終えてしまった。詩文の美を追い求めた著者ゆえの、文章の美しさによって?それとも、馴染みのある湘南・鎌倉が書かれているから?こういう不可思議も読書の愉しみではある。2020/02/23

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