内容説明
「どんなことをしても勝ちゃいいのさ」うそぶく男は、その名も土方歳三。茨のような鋭い棘を持った悪童、さわると棘で怪我をする危ないヤツ、だからバラガキ、と呼ばれている。攘夷が叫ばれる江戸を舞台に喧嘩三昧、そして京の街でもひと旗あげようと勢い込む。ナカバ的解釈の痛快新選組・青春グラフィテイ。
著者等紹介
中場利一[ナカバリイチ]
1959年、大阪府・岸和田市生まれ。高校中退後、「本の雑誌」への投稿がきっかけで、’94年、自伝的小説『岸和田少年愚連隊』(本の雑誌社)でデビュー
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...
151
この表紙…『ギケイキ』ばりのかっとびも覚悟してましたが、意外にまともと言うか、歴史の転換点で数奇な運命をたどった新選組の中で、やんちゃっぷりを含めて等身大の土方歳三を感じることができました。シリアスな新選組もいいけど、この空気感もまた味わい深くていいな。2022/03/29
chiru
99
「喧嘩上等!やってやろうじゃねえか!」疾風の如く駆け抜けたバラガキの青春を描く。血の気の多いバラガキは殴りっぱなしに斬りっぱなし!誰彼構わず喧嘩を売っては仲間も力士も斬りまくる🔪乱暴な彼らも素顔は無邪気。負け知らずのトシ、トシにちょっかいをだす沖田、近藤。最後にトシは刀を捨て素手で戦う。青春の終わりとバラガキとの別れ。重松さんの解説が素晴らしい👏心に沁みた言葉に付箋を何枚もつけた。誰の心にも『あの頃』はある。解説を読んだら街にでたくなった。『きっと僕たちはささやかに肩で風を切っているはずだから』★52022/01/31
えみ
71
これはきっと現代だったら半グレ集団とかいうやつだ。中場利一版、新選組は思っていた以上にやんちゃ集団。ここまで子供部分が強調された鬼子の集まりのような新選組を読んだのは初めてかも。土方歳三はじめ、お馴染み近藤も沖田も喧嘩っ早くて女にノロくてすぐ斬りたがる。ある意味これはこれで新鮮な新選組。但し沖田が土方をとことん揶揄いじゃれあう微笑ましさに癒される場面は確保されているので両者のフャンの方も安心して手に取れる嬉しい一冊。身体と心の成長のタイムラグが新選組という組織の中で徐々に埋まっていく、その時期を見守った!2022/01/30
Die-Go
61
図書館本。『岸和田少年愚連隊』の中場利一が、新選組副長・土方歳三をえがくとこうなると言う分かりやすい展開。『黒猫』からの流れで。土方に限らず、登場人物皆が何かしらたががはずれている。これを面白いと取るかどうかはお好みだと思う。自分には合わなかったかなぁ。★★☆☆☆2018/01/23
ポチ
54
やんちゃですぐに人を斬りたがる、とても楽しそうな土方歳三と沖田総司がいます。笑いながら「斬っちゃえ、斬っちゃえ〜!」と、応援してました。2022/02/27
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- 和書
- ワタルがわらった