内容説明
インド西北の辺境、ガンダーラ釈迦がついに訪れることのなかったこの地に、壮麗な仏教美術が花ひらいた。はじめての仏像、つくられた「聖地」、ギリシア・ローマの香り…。繊細な工芸の背後にからむ複雑な謎をあきらかにする。
目次
第1章 中央アジアとインドとヨーロッパの狭間で
第2章 ガンダーラ美術のはじまり
第3章 仏伝の図像学
第4章 仏の姿を刻む
第5章 光と火と天上と
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
なおた
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            「釈迦の姿や奇跡譚、生涯を可視化することで、釈迦を「現実化」し、親しく接したいという宗教意識のあらわれなのである。「聖地」をもたないゆえの願望は、ガンダーラのひとびとに仏の姿を求めさせ続けたといえるだろう。」(第3章「仏伝の図像学」118頁より引用)わたしは、なぜ、ガンダーラの地に仏教美術が栄えたのか?が不思議だったのだが、その一端が繙けた言葉に出会った気がした。巻末の参考文献には少ないながらも日本語の文献も記載されていた。実物は、東京国立博物館、東洋館に展示されているのがポピュラーであるだろう。2025/10/10
          
        OKKO (o▽n)v 終活中
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            図書館 ◆インド仏教美術といえば宮治先生。先行研究諸説を紹介しながら「ガンダーラの民衆の熱い思いに応えて無仏表現にピリオドが打たれた」……のはいいんだが、ちょっとサッパリしすぎで肝心の民衆の熱い思いが読者に伝わってこない感じ ◆この前取り組んだキリスト教美術と違い、やっぱ長年興味持ってきたテーマであるうえ、なんせインドの地理や風土ががっつり体に染み付いているので、数倍の速さで読めて理解できたのだと思うの。その事実には自分でもビックリ。。。なのにインドを研究対象にしないのは、永遠の趣味にしておきたいから♪2013/11/23
          
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 - 心理学辞典
 


              

