白い衝動

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 339p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062203890
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

犯罪加害者、殺人衝動を抱える少年……そして、夫婦。人はどこまで「他人」を受け入れられるのか。祈りに溢れた渾身の長編小説。小中高一貫校でスクールカウンセラーとして働く奥貫千早のもとに現れた高校1年の生徒・野津秋成は、ごく普通の悩みを打ち明けるように、こう語りだす。

「ぼくは人を殺してみたい。できるなら、殺すべき人間を殺したい」

千早の住む町に、連続一家監禁事件を起こした入壱要が暮らしていることがわかる。入壱は、複数の女子高生を強姦のうえ執拗に暴行。それでも死に至らなかったことで、懲役15年の刑となり刑期を終えていた。

「悪はある。悪としか呼びようのないものが」

殺人衝動を抱える少年、犯罪加害者、職場の仲間、地域住民、家族……そして、夫婦。
はたして人間は、どこまで「他人」を受け入れられるのか。

社会が抱える悪を問う、祈りに溢れた渾身の書き下ろし長編。

呉 勝浩[ゴ カツヒロ]
著・文・その他

内容説明

小中高一貫校でスクールカウンセラーとして働く奥貫千早のもとに現れた高校1年の生徒・野津秋成は、ごく普通の悩みを打ち明けるように、こう語りだす。「ぼくは、人を殺してみたい。できるなら、殺すべき人間を殺したい」千早の住む町に、連続一家監禁事件を起こした入壱要が暮らしていることがわかる。入壱は、複数の女子高生を強姦のうえ執拗に暴行。それでも死には至らなかったことで、懲役15年の刑となり刑期を終えていた。殺人衝動を抱える少年、犯罪加害者、職場の仲間、地域住民、家族…そして、夫婦。はたして人間は、どこまで「他人」を受け入れられるのか。「孤人」に向き合うことはできるのか。社会が抱える悪を問う、祈りに溢れた渾身の書き下ろし長編。

著者等紹介

呉勝浩[ゴカツヒロ]
1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。2015年、『道徳の時間』で、第61回江戸川乱歩賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

431
呉勝浩は初読。犯罪とカウンセリングを俎上に乗せたテーマ設定はいたって今日的だ。しかも新任のカウンセラー千早を主人公(視点人物)として置いたことは、彼女の持つ迷いや躊躇いを読者が共にすることで、一元的な価値観を押し付けることから作品をうまく開放しているといえる。さらには、その語りの巧みさから物語のサスペンス性を最初から最後まで保ち得ている。終盤の展開や収め方もなかなか堂に入った練達の書き手である。もう少しこの人のものを読んでみようという気にさせるに十分な作家、作品だった。2022/07/15

🐾Yoko Omoto🐾

166
精神鑑定を伴うような殺人、またそれに類する凶悪犯罪を過去に犯した人間が、身近に住んでいるとしたら、それを寛容に受け入れることが出来るのか否か。普通と異常の境界線は誰の目にも見えない曖昧なもの。その概念すら明確なものではなく、それ以前に他人の精神構造を真に理解することは不可能に近い。ましてや理由なき殺人衝動など、理解しろと言われておいそれと出来るものでもない。刑期を終えた犯罪者を心から受け入れる世の中であるべきだという理想と、今後絶対にゼロとは言い切れない再犯の可能性を憂慮し、恐怖と排斥に傾く現実。➡(続)2017/03/12

いつでも母さん

150
何故人を殺してはいけないのかー人と動物の違いは何?全てが一件落着した感でいつもの日々が戻って来たのにあの音で、千早は又手のひらに爪を食い込ませる・・犯罪加害者が刑を終え自分のすぐそばに住んでいたら、まわりの住民の気持ちは分かる。そして加害者親族の気持ちも理解できる。学校で人を殺してみたいと云う男子生徒の衝動を、あきらめるような沢山の幸せがこの先にあるといいな。いつも人間は厳しい。他人を糾弾することは容易い。千早を通して自分の心を覗いているような読書になった。しかし、あの子だったのかぁ・・2017/03/01

パトラッシュ

126
すぐ隣の異質者の排除を図るのは憲法13条「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り(略)最大の尊重を必要とする」と矛盾するのか。殺人衝動に駆られる少年、罪を償ったはずの凶悪犯罪者、彼を追い詰める被害者の伯父。彼らすべてに関りを持ってしまったカウンセラーの千早が、家庭不和を抱えて最終的な破局を食い止めようと奔走する姿が痛々しい。コロナ禍で不安と不満が蓄積され、ふとしたきっかけで爆発する事例が伝えられている昨今だけに強く考えさせられる。「我々はどこまで他者を容認できるのか」2020/07/03

miww

106
スクールカウンセラーの千早の元に訪れた高校生が「ぼくは人を殺してみたい」と衝撃の告白。この子の「衝動」をどう受け止めるのか。残忍な犯行を行い刑期を終えて世間に戻ってきた男の処遇。自分のそばで凶悪犯が生活する事が受け入れられるのか?リンクしながら物語は進む。心理学的、倫理的な議論は興味深かったが、犯罪者でも受け入れるという千早の考えは理想論かな。すごく考えさせられた難しいテーマでした。2017/04/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11257654
  • ご注意事項

最近チェックした商品