駅物語

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  • サイズ B6判/ページ数 307p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062183819
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

奇跡を接続する人たち。その涙。毎日の通勤・通学・移動がちょっと楽しくなる、朱野帰子渾身の書き下ろしエンターテインメント長編。

「大事なことを三つ言っとく。緊急時は非常停止ボタン。間に合わなければ走れ。線路に落ちたら退避スペースに入れ」 酔っ払う乗客、鉄道マニアの同期、全自動化を目論む副駅長に、圧倒的な個性をもつ先輩たち。毎日100万人以上が乗降する東京駅に配属された若菜は、定時発車の奇跡を目の当たりにし、鉄道員の職務に圧倒される。臨場感あふれる筆致で駅を支える人と行き交う人を描ききった、書き下ろしエンターテインメント!

内容説明

新人駅員の若菜直は、個性的な同僚たちとアクシデントに七転八倒。それでも彼女はまっすぐ進む。彼の気持ちを知るために。

著者等紹介

朱野帰子[アケノカエルコ]
1979年生まれ。2009年『マタタビ潔子の猫魂』(メディアファクトリー)で第4回ダ・ヴィンチ文学賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

256
駅は奇跡が起こる場所と想う新人と駅には奇跡は必要なく、平穏なことが一番と考える駅員と鉄ちゃんのお話。いろいろ勉強になった。感想3つ。1つ。自殺者の描写にやるせなさを感じた。2つ。ホームドア等設置進めば、近い将来、駅員は要らなくなると考えされられること。そうは思わないが。3つ。これは現代の鉄道員が抱える問題を描いている。但し、作中の探索人の件など、個人的には必要なく感じる。また、朱野氏の筆の持ち味だと思うが冷徹に感じ過ぎた嫌いあり。題材内容共に面白く、惜しい読後感。そして、今日も通勤電車の駅員の方に感謝。2015/02/27

ユメ

213
東京駅の新人駅員・若菜の成長譚。巨大な駅でそれぞれに物語を抱えた人たちが交錯する時、また新たな物語が生まれる。そのささやかな偶然こそが奇跡かもしれない。小さな奇跡を見つけられたら、人はまた前を向いて頑張れる。そんな東京駅の日常を守るということが、どれほど大変で大切なことか。ーー自分が乗る電車の行く先では、赤銅色の線路が朝日を浴びて輝いているのだから、現実の先にだってきっと夢が見つかるーーそんな希望をもたらしてくれる本だった。読後に表紙を見返すと、赤煉瓦の駅舎を描くタッチの温かさが、優しく心に沁み入る。2014/11/19

文庫フリーク@灯れ松明の火

211
4/6毎日新聞朝刊1面。津波で駅舎や高架橋、線路317カ所が被害を受け107.6キロ全線不通となった三陸鉄道の、全線復旧が報じられる。震災からわずか5日後の16日、久慈‐陸中野田間(11.1キロ)を災害支援列車として1日3往復、運賃無料で走らせたという。『駅物語』の舞台は1日の発着本数約4000本超、平均乗降客150〜200万人の東京駅。主人公は新人鉄道員の若菜直。「この駅を利用する200万人もの人々を毎日何事もなく送り出す。それが駅員の仕事だ」松本助役の言葉と三陸鉄道・望月社長の「車で動けない人がいる→2014/04/06

おしゃべりメガネ

202
駅員さんの普段はなかなか見えず、わからないお仕事、そして舞台裏をえがいた作品でした。とても興味深く、新鮮なキモチで読み進めることができ、アッという間に読了してしまいました。登場人物もそれぞれがとても魅力的にえがかれているのですが、それぞれの個性がいろんな方向へ行ってしまい、なんとなく物語を引き締めることができず、逆に少しばかり曖昧にしてしまった感が残りました。主人公をはじめ、謎めいたキャラが多数登場しますが、モヤモヤしたままラストになってしまった感じで少し残念でした。でも読みやくす面白かったです。2013/12/20

Mumiu

178
振り返り、嗚咽しながらも前に進んで行く物語。それぞれの人生、後悔、憧れ、卑屈になる気持ち、失恋、別れ。いろいろ抱えながら、立ち止まりながらも歩む。直も、由香子も、犬塚も、藤原も、それぞれ、それが自分の道だと信じて歩む。ときどき誰の言葉か混乱する(読めてないだけ)こともあったけど、ちゃんと希望が持てる終わり方だったと思う。個人的に駅とか空港はすきです。どこか遠くへ行ける気分になります(思いっきりそして、僅かながら、わたしも鉄分若干あるのです♪)。2013/09/24

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