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天翔る

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  • サイズ B6判/ページ数 405p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062182591
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

天に向かって走る。ただ一途に光を求め――かけがえのないものを失った人々が集う牧場。少女と馬と大人たちとが織りなす感動の物語!天に向かって走る。ただ一途に、光を求め――
その牧場には、かけがえのない何かを喪った人たちが集まっていた。
傷つき居場所を失った一人の少女が、馬と出会い、その才能を開花させてゆく。
ひたむきに生きる人々の間に紡がれるたしかな絆と、命の輝きを描き出す感動の長編小説。

看護師の貴子が出会った少女、まりもは、ある事件から学校に行けなくなってしまった。貴子は少女を牧場へと誘う。そこで待ち受けていたのは風変わりな牧場主と、乗馬耐久競技(エンデュランス)という未知の世界だった――。
北海道の牧場を舞台に描かれる命の輝き。底知れぬ感動をよぶ、祈りと希望の物語。

第一レグ 突風
第二レグ 目覚め
第三レグ 訪問者
第四レグ 勝ち負け
第五レグ 傷痕
第六レグ 限界
エピローグ 空へ


村山 由佳[ムラヤマ ユカ]
著・文・その他

内容説明

看護師の貴子が出会った少女、まりもは、ある事件から学校に行けなくなってしまった。貴子は少女を牧場へと誘う。そこで待ち受けていたのは風変わりな牧場主と、乗馬耐久競技(エンデュランス)という未知の世界だった―。北海道の牧場を舞台に描かれる命の輝き。底知れぬ感動をよぶ、祈りと希望の物語。

著者等紹介

村山由佳[ムラヤマユカ]
1964年、東京都生まれ。立教大学文学部卒業。1993年『天使の卵 エンジェルス・エッグ』で第六回小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で第一二九回直木賞、2009年『ダブル・ファンタジー』で第二二回柴田錬三郎賞、第一六回島清恋愛文学賞、第四回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

475
村山さん作品中でも、大好きな『翼』を終始思い出しながら読んだ。少女の喪失と再生の物語。ネイティヴアメリカンの思想が根底にありそうなのと、動物(ここでは馬)が、重要なツールとして使われる。少女を取り巻く大人の対応が素晴らしい。学校でいじめられて嫌な思いをしている少年少女に読んでもらいたいなぁと、まだ見ぬ北海道の大地を想いつつ。2020/03/13

扉のこちら側

147
初読。好きな著者の作品「青のフェルマータ」を彷彿とさせる、動物と、傷ついた人間が回復していく姿を描いた作品。過去の確執の相手が小物感溢れるただの嫌なやつで終わってしまったのが残念。2013/10/13

ひめありす@灯れ松明の火

116
私達の大好きな白村山由佳が帰ってきた!!それも、白というには余りに神々しい光を伴って。新生白銀村山の一冊。どんなアポロンがこの可憐なペガサスの背の翼に矢を放ち、彼女を地へと墜としたのでしょう。翼をもがれて血塗れの心を抱えて、蹲った北の大地。少女の姿は欠けた半身を求める様に、翼を持たない馬へと向かっていく。優しく、それでいて力強く傷だらけの背中をさすり、もう一度走り出せと告げてくれる人達。翼持たぬ代りに今や少女は人馬一体のケンタウロス。その時、心は確かに天翔けているのだ。遙か悠久の彼方から、そうであった様に2013/08/15

ちはや@灯れ松明の火

115
その細い四肢のどこに巨体を支える力を潜ませているんだろう。常足、速足、駈足、重力をものともせず軽々と跳ね上がり、視界がリズムをつけてバウンドする。馬は臆病な生き物だと言われる、でもそれは人間だって同じこと。トゲのついたことばに刺された傷が疼くから、大切なものさえ取り落としそうになる。闇夜のように黒く、だけどやさしい光を秘めた瞳。疲れても痛くても苦しくても前へ進みたいと願うのは君が一緒だから。ことばは要らない。繋がっているから。ひとりじゃないから。地を駆ける四本の肢が宙を舞う瞬間、君たちは空を翔けている。 2013/08/09

タックン

114
久々の白・村山なので安心して読めた・・・やっぱ読みやすかった。冒頭がいじめのシーンがあってまたかあって思ったけど読み進めるたらいじめ問題の話でなくてよかった。少女をはじめそれを守る大人も過去がありその人たちとの交流と競技に挑戦することで少女が成長していく話。タイムを争うのではなく馬と自然との関わりあいの中で人馬一体となって競技していくとこがよかった。爽やかな読後感が残る。ただ少女をこの競技に引き込んだのが人のエゴとかテレビ局とかの話がちょっと胡散臭いな。でもお勧めだよ。2013/08/06

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