中夏文明の誕生―持続する中国の源を探る

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062178655
  • NDC分類 222.03
  • Cコード C0022

出版社内容情報

相次ぐ発掘による夏王朝実在の証明、後継王朝の正統性を裏打ちするものは何か。NHKの総力取材で見えてきた古代中国文明史。

相次ぐ発掘による夏王朝実在の証明、後継王朝の正統性を裏打ちするものは何か。NHKの総力取材で見えてきた古代中国文明史。

内容説明

広大な国土に13億という膨大な人口を擁する中国。この国を文明史のレベルで読み解こうとするとき注目されるのは、文明の誕生以来今日まで、ほぼ同じ地域で同じ文化が継続されたことである。紀元前2000年頃生まれた最古の夏王朝が作り上げた「儀礼」、殷の時代に生まれた「漢字」、秦の始皇帝が利用した「中華」という世界観。中国文明を世界に例を見ないものにしたこれら三つの柱の生成の謎にNHK取材班が総力を挙げて迫る。

目次

第1章 中国の原点への旅
第2章 中華の起源―夏
中国最古の宮廷儀礼を再現する(岡村秀典)
第3章 漢字に秘められた力―殷・周
漢字の連続性(阿辻哲次)
第4章 中華世界観の確立―春秋戦国・秦
秦始皇帝の中華帝国への夢(鶴間和幸)
中華思想の出現(平勢隆郎)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ

12
小さい頃、父の関係で中国青年がよく来ていた。礼儀正しく、まさに徳目の最たる・・と言った記憶があった。中国に「神」は無く「天」がある。徳を失くした王朝は根こそぎ叩きのめされ、即ぐ次王朝が擁立される。 中華はかつて、中夏といったそうな。 今の中国は「中国には一つのまとまる『中華民族』が存する」と云った考え方の様だが、明らかに他の世界から見ると「漢民族による『力の支配』」 他民族の支配になる時も中華思想は在った。夷狄と中華・・比較的新しく唐で完成した思想を、それ以前の夏から掘り起こした逸作品。2013/07/05

Porco

8
NHKスペシャルを少しだけ観て以来、気になっていたのですが、ようやく読みました。昔、宮城谷昌光先生や白川静先生の本をよく読んでいましたが、その誤解していたところや、最新の考古学調査によって明らかになってきていることなどが知れて、面白かったです。夏王朝は実在していたことが、ほぼ定説になっているとか。圧倒的な軍事国家・殷の出自は、あまり書かれていなかったので気になりますね。中華という概念の成立史が中心に書かれていて、もちろんそれも面白かったです。2014/12/09

Fumitaka

3
「中華思想」の古代における成立を取り扱う。夏王朝における宮廷儀礼の成立、殷が作って周が広めた漢字、秦が征服の過程で夏の後継者という考え方を広めていき、後の中華思想へと繋がっていったのだという。始皇帝が宇宙に合わせて宮殿を作ったというくだりで「あっ昔テレビで見た奴だ」と思い出す。探してたんだよあの時から。「中心の国」(p. 210、pp. 253-254)の「中国」がいかに始皇帝の「華夏」とくっついて「中華」になったかについては、使われ出した時期はともかく経緯ははっきりしないようだ(p. 260)。2022/03/29

鴨の入れ首

2
2012年刊。図書館本です。2012年のNHKスペシャルの書籍化で、古代中国の文明発祥を扱っています。まだまだ謎の多いこの時代、今後の研究が待たれますね。NHKが本気になればこれほど良質で興味深い番組を作れるのだなと思うと共に、知的好奇心を大いに刺激されました。2025/04/11

takao

2
紀元前2000年中国大陸で寒冷化で文明滅ぶ。夏王朝:王朝の儀礼。(夏王朝 岡村、中国古代の生活史 林、天空の玉座 渡辺)2018/01/18

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