うわさとデマ―口コミの科学

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062151887
  • NDC分類 361.45
  • Cコード C0098

出版社内容情報

人間に見えるのはせいぜい一部であって全体ではない。
噂――世界を共同で理解する手段――は、一部しか見られない人間の限界に、
集団で立ち向かう方法だ。(中略)
噂を信じたり広めたりする行為は、人間であることの中心を成す、
基本的で重要な部分を映し出しているのに他ならない。   (本文より)

★噂には三種類ある ★自然災害はデマの温床 
★噂の流布量=話題の重要さ×状況の曖昧さ
★噂を構成する4つのポイント ★噂を通して絆が深まる
★人はなぜ「確認」を避けるのか ★有害な噂から身を守る方法・・・・・・ほか
海外の面白い噂、ゴシップ、都市伝説もたっぷり収録!

内容説明

なぜ災害時には大量のデマが飛び交うのか?心理学者が読み解くうわさの功罪。

目次

第1章 噂をするのは人の常
第2章 噂の海が泳ぐ
第3章 不明瞭であることは明瞭だ―不確実な世界を噂で理解する
第4章 噂、ゴシップ、都市伝説―似たものどうしを考察する
第5章 井戸のまわりの小さな世界―どんな噂がどこで、なぜ、広まるのか?
第6章 信じる噂、信じない噂―なぜ信じたり、信じなかったりするのか?
第7章 事実は曲げられないもの―街の噂を検証する
第8章 噂の製造工場を管理する

著者等紹介

ディフォンツォ,ニコラス[ディフォンツォ,ニコラス][DiFonzo,Nicholas]
ロチェスター工科大学心理学部教授。1994年、テンプル大学で社会・組織心理学の博士号を取得。社会心理学、産業・組織心理学、統計学の教鞭を執るかたわら、噂やその対処法、社会・組織心理学をテーマとする論文を多数発表。セミナーや講演活動、裁判の専門家証人など、多彩な分野でも活躍している。米国心理学会、米国心理学協会メンバー。ニューヨーク州ロチェスター在住

江口泰子[エグチタイコ]
法政大学法学部卒業。編集事務所、広告企画会社を経て翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

林 一歩

26
非常に丁寧な考察。「対岸の火事」について、人は語りたがり少しだけ誇張したネタをしのばせる。その無意識のバケツリレーは、人の心の奥底に存在する悪意でしかない。そういった穢れた情報がtwitterやFacebookなどで拡散されていると思うと、私は怖くて眠れなくなる。2013/08/08

やまやま

8
人間の経験の大半は不確実ということと、人間の集団はその不確実性を克服する力を持っているという、人間性の逆説的な部分を繰り返し論ずる。著者は、多様な意見の交換が活発に行われないところで、嘘の噂が居座り続けるという明確な見解を抱いており、もしも嘘の噂に巻き込まれたらどうするかという対処法も明確と述べる。これは、事実に基づき信頼される人物が、間髪入れずに理由をはっきりと、証拠をもって協力を求める形で発信することが噂の毒を弱めることに有効と語る。さて、噂が流布する企業の業績が悪いと総括するが、これは鶏なのか卵か。2020/02/20

塩焼きそば

3
これを読んだからネットのデマや噂も見抜けるようになれるかもしれない。 正確な噂はますます完全に。不正確な噂はますます不正確になると言う。 マタイ効果。 2014/02/22

ソーシャ

2
うわさの心理が専門の社会心理学者がうわさの性質や広がり方、その対処法について一般向けに分かりやすく解説した本。心理学の専門用語があまり出てこないのが気になりますが、社会心理学を一通りやった人なら「あの理論の応用かな」となんとなくピンとくると思います。2014/02/19

vonnel_g

2
原題「The watercooler effect」はさしずめ「給湯室効果」ぐらいの意味かな。噂やデマがどのように発生してどう伝搬するのか、を事例や研究から明らかにしていく本。広めた噂をどのように打ち消すか対策も掲載されているまさに実用書。2013/10/12

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