出版社内容情報
自分のなかの「怪物」が、うごめきだす。 中2の遠藤は、学校の異端児・吉川と仲良くなる。いっぽう、中学生でありながら、ネットオークションでお金を稼いでいる三上のボディ・ガードをはじめることに。
内容説明
遠藤トモユキ、2年C組。2学期の始業式、屋上で光が閃いた時から、彼のまわりは動きはじめた。奇行マニアのトラブルメーカー・吉川ミチル。行動する中学生の会/代表・三上ハルヒコ。そして、人波を切り裂き歩く、青いつなぎの男―。新しい出会いが遠藤にもたらした、世界のもうひとつの顔とは。
著者等紹介
笹生陽子[サソウヨウコ]
東京都生まれ。慶応義塾大学文学部人間関係学科人間科学専攻・卒業。1995年、「ジャンボジェットの飛ぶ街で」で第36回講談社児童文学新人賞佳作入選。96年、『ぼくらのサイテーの夏』でデビュー。同作で、第30回児童文学者協会新人賞、第26回児童文芸新人賞受賞。『楽園のつくりかた』で第50回産経児童出版文化賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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joyjoy
6
閉じ込められて、キレて、叫んだときに、怪物の存在に、気づいた気がする。なんだか恐ろしい、汚いものがいる、自分のなかに、と。忘れてしまえればいいのに、記憶に残っているのは、忘れてはいけないからかもしれないな。自分のなかにも、怪物がいることを。2023/09/23
acidrain
3
中学生の話なのに取り扱う話が暗めだった。甘い誘惑に負けて悪いことに加担したり、群がっていた頃には感じることのなかった群がって生きている人の人間性を感じとったり複雑な時期を生きている中学生にとっては共感できるのではと思いました。でも、最後どうなったの?もし、最悪の事態だったら後味が悪いな。2012/07/24
ぴょこたん
2
旅行の道行きの列車の中で読もうとして持っていたが、あまりの面白さにその間に読みきってしまった! 図体はでかいが、父母の離婚以来気持ちを表現することが苦手になった遠藤少年、中2。そんな彼が不幸の連鎖から生じた眼鏡の破損を幼馴染の宇崎から紹介されたアルバイトによってお金を稼ぎ、買おうという軽い気持ちから自分自身を見つける事件に遭遇することになる。 いや~圧巻でした。最後の30㌻は武蔵野線の中、一人鼓動が激しくなってしまうほど興奮しながら読んでました。 2005/10/22
遠い日
1
050111【読書ノート/ひとことメモ】中学生の生き方を探る。2005/01/11
てまり
1
三上のように、平気で人を見下す傲慢な子どもって怖いなぁと思う。ただ、「中学生は何もかも中途半半端でつまらない」という気持ちは、わかるなぁ2006/07/06
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