出版社内容情報
その鍛えられた鋼のバトンを
「歴史は自分が語りたかったことを語り損なう」という視点から日本人の野性・欲望をつかみ出す作業に邁進した歴史学者・網野善彦の力わざから何を受け継ぐか、2人の思想家が決意を語る。
中沢「彼が人生としてきた仕事をとおして、破壊したり、創造したとても大きなものを、ぼくらがどうやって自分のなかに飲み込み、自分たちがつぎの時代に向けて何をなしうるのか」
赤坂「済州島や珍島を訪ねて、いろいろなものがすでに見えてきていて、おそらく網野史学というものを、そうした方向に向けて継承していくことができるんじゃないかなと」
<本書の内容>
●歴史の欲望を読み解く網野史学
●北へ、南へ、朝鮮半島へ広がる問題意識
●「天皇」という巨大な問題
●「東の歴史家」の意味
●何を受け継いでいくのか
中沢 新一[ナカザワ シンイチ]
著・文・その他
赤坂 憲雄[アカサカ ノリオ]
著・文・その他
内容説明
「歴史は自分が語りたかったことを語り損なう」という視点から日本人の野性・欲望をつかみ出す作業に邁進した歴史学者・網野善彦の力わざから何を受け継ぐか、二人の思想家が決意を語る。
目次
1 歴史の欲望を読み解く網野史学(知の制度の中に単独で立った人;網野善彦への歴史学界の反発 ほか)
2 北へ、南へ、朝鮮半島へ広がる問題意識(民俗学へ、朝鮮半島へ;民俗学の欲望はどこへ行ったのか ほか)
3 「天皇」という巨大な問題(天皇という存在の深さ;天皇は山川草木すべてを支配する? ほか)
4 「東の歴史家」の意味(山梨という風土;西の歴史家と東の歴史家 ほか)
5 何を受け継いでいくのか(単独者の跡を追って)
著者等紹介
中沢新一[ナカザワシンイチ]
1950年山梨県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、中央大学教授。宗教学者、思想家
赤坂憲雄[アカサカノリオ]
1953年東京都生まれ。東京大学文学部卒業。現在、東北芸術工科大学教授。東北文化研究センター所長。民俗学者、思想家
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感想・レビュー
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