出版社内容情報
しのびよる大きな影。そいつにさわるな! ぼくの家にしのびこんできた、かわいい子猫が、こんなおそろしい獣へと変わるなんて! きみの家にも起こるかもしれない、世にもおそろしい猫の3週間の物語。 小学上級から
内容説明
ぼくは事件の目撃者だ。かわいい子猫が、どんどん大きくなって、しまいには獣みたいにでかくなって…。きみの家にもおこるかもしれない、恐怖の三週間の物語。小学中級から。
著者等紹介
アルバーグ,アラン[アルバーグ,アラン][Ahlberg,Allan]
1938年にロンドン南部のクロイドンに生まれ、ブラック・カントリー(イングランド中部のバーミンガムを中心とする大工業地帯)で育つ。サンダーランド教育大学を卒業して、小学校の教師となる。第一作“Brick Street Boys”を出版したのち、妻のジャネットと共に『ゆかいなゆうびんやさん』シリーズ(文化出版局)など数多くのすぐれた絵本を作ってきた。1978年、1991年にケイト・グリーナウェイ賞受賞
こだまともこ[コダマトモコ]
出版社勤務を経て、児童文学の創作および翻訳を始める。東京都在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
annzuhime
32
院内の本棚から。ある日やってきた子猫。気付けば家族の中に入り込み大きく育つ。その育ち方が異様。そして父、母、妹にも異変が現れる。あらすじを知らずに読み始めたら、なかなかのホラーでした。正体不明のものが家の中に入り込み、しだいに周りが崩壊していく。侵食されていく様子が恐ろしい。児童書なのにしっかりめのホラー。その猫は次はどこの家に現れるのだろうか。2024/05/27
mntmt
19
怖い話でした。”猫の日”には向いてないです。2017/02/20
星落秋風五丈原
18
図書館司書でお人好しのパパと学校の先生をしている明るいママ、それから元気でうるさい妹のジョシーと赤ん坊のルーク。ある日僕は二階の窓から、パパとママと妹が庭に迷いこんできた可愛い猫を夢中になってなでているのを見る。その日以来すっかり変わった。パパもママも妹も、自分の仕事や勉強そっちのけで猫をかわいがる。僕がキャンプにいく場面。家族の心配をしながら、僕は正直家族から逃げられる事にほっとする。どんどん家が荒廃していっても子供でしかない僕には手の下しようがない。それほどまでに僕を追い詰めた猫の不気味さと恐ろしさ。2004/02/21
timeturner
7
おひとよしぞろいの一家の前に足をひきずった仔猫が現れた日から恐怖の日々が始まった――児童書とは思えない怖さ。「猫」はさまざまなものの比喩ともとれる。でも、これを読んだ子は気の毒な猫を見かけても助けるのをためらうのでは?2019/09/25
ぱに
4
こども向けではあるけど結構しっかり怖い。猫の姿かたちをした得体の知れない何かに乗っ取られていく家族を前に奮闘する主人公と飼い犬ビリー。「もうすぐ終わる」の言葉は何を意味していたのかを考えると怖い。猫好きの方こそこの本の家族のように取り込まれてしまうかも。かわいい姿で家に入り込んできたのはいったいなんだったんだろう。猫以外の姿にもなれるんじゃないかという気がしてこれまた怖い。「たとえば、きみのうちの庭に」おもしろかった!2024/11/09