内容説明
21世紀の重要な産業基盤となることが確実なゲノム研究。その進展は医学に大きな恩恵をもたらす一方、医療経済、食糧経済に風穴を空け、やがて国家経済を左右する可能性さえある。将来の国の浮沈がかかっているのだ。日本で、世界で、ゲノム研究をめぐり何が起こっているのか?ゲノム研究の第一人者が大警告!国家間の覇権争いと化した科学技術競争の衝撃。
目次
序章 応用段階に入るヒトゲノム研究
第1章 遺伝子が支配する二一世紀―なぜ世界はゲノムに注目するのか
第2章 ゲノム戦争最前線―新時代の金鉱を手にするのは誰か
第3章 夢の治療法・オーダーメイド医療の可能性―間近にきている新しい医療の姿
第4章 日本はゲノム競争に勝ち残れるか
第5章 ゲノムテクノロジーの光と影―ゲノム情報が社会に及ぼす影響
第6章 遺伝子組み換え作物をめぐる攻防―欧米企業がねらう世界の農業支配
第7章 ゲノムの世紀を生きる術
著者等紹介
中村雅美[ナカムラマサミ]
日本経済新聞社編集委員。1946年石川県生まれ。金沢大学薬学部、同大学院薬学研究科修了後、日本経済新聞社に入社。東京本社科学技術部次長、「日経サイエンス」編集長を経て、’96年より現職。主な著書に「クローン技術」(共著)など
中村祐輔[ナカムラユウスケ]
東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長。医学博士。1952年大阪府生まれ。大阪大学医学部卒業。外科医して勤務したのち、遺伝子研究のため渡米。米国ユタ大学人類遺伝学教室助教授、癌研究会癌研究所生化学部部長などを経て現職。現在、ゲノム研究の第一人者としてヒトゲノム多様性解析プロジェクトの責任者もつとめる
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