内容説明
慶応大学ヨット部主将にして、昭和の天才ジャズピアニスト・守安祥太郎の軌跡を追う比類なき熱血ドキュメント。
目次
銀座「クラブ貿易会館」
横浜「モカンボ・セッション」の一夜
あがらない緞帳
慶応幼稚舎
予科・日吉校舎
海風を待って
葉山・森戸海岸の夏
小平・陸軍経理学校
焼跡のサラリーマン
ジャズへの一歩〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風眠
45
まだ私がジャズを中心にピアノを弾いていた若い頃、ライブを見に来てくれたジャズ好きのおじさんドクターから「これ読んでみるといいよ」と頂いた本。モカンボセッションのCDもプレゼントしてくれた。当時、私は夢中になってこの本を読んだ。本の中身がマーカーで色だらけになるくらい何度も何度も読んだ。戦後間もない日本では今のように何でも手に入るわけではないし、もちろんネットもない。限られた情報を頼りに本場のビバップに引けを取らないピアノを弾いた守安祥太郎。天才?伝説?違う!守安祥太郎は努力の人だ。何度読んでも心が震える。2016/04/15
鈴木 千春
5
日本のジャズ黎明期に神がいた。 「守安祥太朗こそは、日本最高のジャズピアニストだった。」 帯に「井上ひさし氏激賞!!」とある。 死後40年に著者が当時関わったであろう人々から、守安の生き様、死の意味を探る。 錚々たる人達から「守安から教え育ててもらった」の言が出る。 日本のジャズの創造主として、「風のように走りぬけて行った」 音楽、ジャズをいまひとつ知らない私でも、知っている名前が続々出てくる。 何も成しえていない私の人生には、こんな神との遭遇は無いのか、、、2024/09/16