内容説明
世界に誇る羽田空港には、とてつもないドラマが隠されていた。この空港は、ヘドロの海から造り上げられたものなのだ。まさに、国造りにも比すべき大事業である。本書は、その国造りに敢然と挑んだ技術者たちの奮闘ぶりを余すところ無く伝える。
目次
第1部 超軟弱地盤に挑む男たち(ヘドロと建設残土の海;「羽田マヨネーズ層」の生い立ち;「沖展」はわれらの手で ほか)
第2部 逆マラソン工事(巨大な鳥の誕生;錯綜する第二期工事;先例主義を超えて ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アジャ
3
何回も利用している羽田空港だが、沖展というヘドロの海との闘いの末に生まれた大プロジェクトだ。サブタイトルの「極限に挑んだ技術者達」が表している。あまりに壮大過ぎてスマホ片手の読書だった。難点は、登場人物の所属説明が、例えば「運輸省第二港湾建設局東京空港工事事務所の所長○○」 などが続くとさすがに疲れる。確か昔NHKのプロジェクトXでやっていた記憶がある。2025/03/19
くどう@mext
0
いわゆる沖展(ac滑走路等の沖合展開事業)について、土木的な側面から描かれた著書。沖展はどーせ単なる拡張工事だよね、と思ってたけど、無茶苦茶土木的に困難な一大事業だったんだなあー、と実感させられたぜ!マヨネーズ層と揶揄されたヘドロの土質、共用中での工事と厳しいスケジュール、圧密の大変さ、漁業補償などなど、かなりコアな土木技術にも触れながら建設現場の話題が盛りだくさんで大変おもしろかった!!羽田空港の歴史から空港施設等の土木技術までわかる良書だと思った\(^o^)/2013/06/03