出版社内容情報
【内容紹介】
ここがわたしの故郷なのかしら。さもなければ、わたしの両親の生まれた場所?
自分のルーツを探しにアイルランドへ行ったケイは、山の中で見つけた巨石のアーチをくぐったとたん、4つの民族が対立しあう紀元前のアイルランドの世界へ迷いこみ、まもなく記憶をなくした少女アエーンと出会う。そして、助けを求めて仙境の賢者フィンタン・トゥアンを訪れたふたりは、助けてもらうかわりに、トゥアハ・デ・ダナーン族のいにしえの4つの宝を探す旅に出る。時を越え、女魔術師となったケイと、謎を秘めたアエーンの運命は……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
81
身寄りのないケイは、送り主不明の本と夢の呼び声に導かれてアイルランドへ。石の門をくぐった瞬間、そこは部族間が争い合う古代社会だった。歴史やケルト神話を織り交ぜての冒険ファンタジー。徐々に強くなるケイの能力とその素性に驚く。20年以上前にメリング作品にハマった時期がある。本作も内容はすっかり忘れていたけど、面白かったことだけは覚えていた。やっぱり好きだ。他の作品も再読しよう。2019/09/18
さつき
67
みなしごとして育ったケイ。自分のルーツを探すためアイルランドに旅立ちます。読友さんが読んでいて知った作品ですが、ケルト系のファンタジーは大好きなので、どストライクでした。アエーンとケイ、性質の違う二人の少女が使命を帯びて旅をする。面白くないわけがありません。何ともロマンチックな結末も良いです。著者の作品、色々読んでみたいです。2019/10/14
七色一味
49
読破。北欧の神話や伝承を下敷きにしたファンタジー作品、なんでしょうが、北欧の神話や伝承にまったくもって詳しくないので、イマイチのめり込めず。まぁ実はフィンタンが全ての黒幕で、彼が世界を征服するためにケイとアエーンを利用して──という展開じゃなかったことは良かった(笑)ちなみにケイはアメリカから来たんだね。2016/04/08
たるき( ´ ▽ ` )ノ
34
メリングの本を読むのはこれで3冊目だけど、1番ワクワクした!!なにこれ。ケルト神話には詳しくないが、なぜこんなに想像力を掻き立てられるのか不思議。ケイの正体にもびっくり。あれこれ考えず、素直に作品を読み進めることができて、とても幸せ(*´꒳`*)2022/11/28
小夜風
32
【所蔵】「妖精王の月」と同じアイルランドを舞台にしたファンタジー。現代に生きるケイが巨石のアーチを潜ると、そこは紀元前のアイルランド、イニスフェイルだった。ケルト神話にもトゥアハ・デ・ダナーンにも何も予備知識なく読みましたが、とっても楽しめました。何故ケイを現代の設定にしたのか、過去で冒険をする意味は何なのか不思議に思い、きちんと答えが出るのか心配になったのですが、最後に時間も空間も越えて全てが繋がった時は心が震えました。フィンタンの「それほどつらい人生ではなかったろ?」という言葉にクスッと笑いました。2016/05/23
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- 和書
- 先師先人 講談社文芸文庫