内容説明
悲惨な爆発は信じられない人為的ミスで惹き起こされた。だが、その事故がさらに恐ろしいものになることを防ぐために、幾百人もの人間が命を捧げた。献身と勇気、人間愛が、官僚性と無気力にいかに立ち向かい、打ち勝ったか、米国著名SF作家が刻明な取材と極秘に入手した資料をもとに描いた傑作長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう
4
★★★☆☆ チェルノブイリ原発事故の前後1ヵ月を、職員の家族たちの目線で描いたノンフィクションのようなフィクション。ただ事実を追うように淡々と書かれているが、隠蔽体質の政治や一般人はもちろん職員でさえ放射能汚染の恐ろしさをよくわかっていない様子がリアル。まるで今の日本。2011/09/02
Yumikoit
1
時々ふと読みたくなる。F・ポールの最高傑作の一冊だと思うわ。これ。2008/07/28
hideki
0
残念です。やはり実際の惨事を小説で表現するのは難しいのでしょうね。むしろ、ノーベル賞作家の書いたチェルノブイリの祈りの方がリアリティを感じます。従って、この本は途中で読むのを止めてしまいました。なお、蛇足ですが、チェルノブイリの祈りも随分誇張されていると見て読まないといけないと思います。広島の原爆では約14万人が急性障害で死亡したとされていますが、チェルノブイリはせいぜい100人以下です。2016/06/07