出版社内容情報
【内容紹介】
平安時代を中心に上代から中近世に至る我が国全官職の官名・職掌を漢籍や有職書によって説明するだけでなく、当時の日記・古文書・物語・和歌を縦横に駆使してその実態を具体的に例証した不朽の名著。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺
5
初版は明治35年(1902)で、この新訂版は昭和58年(1983)。現代かな遣いの口語体で普通に読める。上代から江戸時代までの官職を網羅した一冊。『女官通解』同様、官職について史料や文学作品を引用して詳細に解説がなされている。特に呼称が複数ある場合も多々あり、それらについても記述されているために事典として手元に置きたい。付録として平安京大内裏図、官位相当表、堂上家出自系統表、索引。現在と違って私企業がないために宮中は出世する唯一の道で、当然激しい競争にさらされる。しかも家柄やコネも必要…ここは今も同じだ。2008/10/25
北之庄
4
こちらも相当前に入手してましたが、折りにふれ紐解く手引きのポジション。やはり高校古典の副読本詳細版のイメージ。有識装束の世界@角川ソフィア文庫と併せて眺めると楽しい。鎌倉殿の13人で佐殿と呼ばれる源氏の長者頼朝は、従五位下 右兵衛権佐であり、平相国こと清盛は従一位 太政大臣と、官職に相当な開きがあることが改めて分かります。大河を見るにあたって、興味が増す書物です。
Mentyu
3
手引き書であり事典。手元にあったら便利な本ではあるが、読み物としての面白さはない(辞書を読むのが好きな人間にはたまらないのかもしれないが)。2018/04/20
IysKG213
2
ゲームから入った人間などにはそもそもの意味や読み方などを把握するには便利。ただ辞書的な使い方には向かないと感じる。また、元が昔のものだけに情報のアップデートがされていない様に感じる部分も散見されるが、自分の知識が間違ってる可能性もあり・・・。 いずれにしても文庫が出る様な内容ではないだけに、そういっ面を補って余りある価値有りと感じる。2017/02/06
suzuki-takefumi
2
官職や役職名とその内容を大化の改新前から江戸時代まで一通り解説している。相互に関連する部分が多く、辞書的には使いにくい。つまり「~~という役職」を調べる時にその項目だけ見ればすむようにはなっていない。2012/08/03