講談社現代新書<br> 身分差別社会の真実―新書・江戸時代〈2〉

講談社現代新書
身分差別社会の真実―新書・江戸時代〈2〉

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  • サイズ 新書判/ページ数 198p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061492585
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0221

内容説明

身分とは何か。誰が差別されたのか。被差別民の起源は。身分制社会の矛盾を追究し、江戸の社会構造を捉え直す。

目次

「総差別」の時代
「士農工商・えた・ひにん」の虚構
近世被差別民の起源
差別の具体相
被差別民の役割と生業
差別とのたたかい

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿呆った(旧・ことうら)

20
◆『士農工商』は、やはり実際は、『士「商」工農』。◆被差別者は、所謂『えた・非人』だけでなく、卑賤視された雑多な職の『雑種賎民』がいる。◆えたは、『神や自然と関わる仕事(漫才の起源・万歳、猿回し、皮革、井戸掘り、築庭)』『潔め役(下級警察、牢番、死刑執行)』などについていた。◆大名にも、農民にも、商人にも、それぞれ同士の中にヒエラルキーがあった。◆権力により、被差別者が仕立て上げられたが、『民衆そのものに差別心』が大きかった。2017/03/09

金吾

18
感覚的にしか見ていなかった話ですので、参考になりました。近世非差別民の起源と大石慎三郎氏のプロローグが良かったです。2025/05/14

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇵🇸🇾🇪🇱🇧🇨🇺

7
2003年以来の再読…20年! 1995年刊。 「士農工商えたひにん」は恐らく明治時代に作られた概念で、実態は違った。「職人・商人」が「町人」で「農民」と分かれ、「職人・商人・農民」を加えると「平民」で、「えた・ひにん」と分かれた。 「武士⇔平民⇔えた・ひにん」よりは「武士⇔平民・えた・ひにん」と「武士・平民⇔えた・ひにん」という二つの対立構図があったとする。「支配⇔被支配」「差別民⇔被差別民」だ。 江戸時代は身分が高いほど責任が重く、現代とは反対。ある本には、だから革命が起こらなかったとあった。→2023/10/22

スズツキ

4
特定の時期を暗黒期と評することはありますが、その定説にメスを入れたもの。歴史系の本では定説だけども教科書は全く違った記述はやはりある。その中でも江戸時代の「士農工商」についての分析。2016/01/28

まっし

4
この本は読んでよかったです。知らないでは済まされないことの一つが「身分差別」だと思います。差別は中世からすでに存在していて、そのヒエラルキー を江戸幕府が利用したこと、武士と農民、農民と被差別民といった異階層の人の間で差別が激しく行われたこと、そして被差別民は単に賤視されていたのではなく、畏怖されていたことは、差別を理解する上で忘れてはならないことだと思います。分かりやすい言葉で書かれており、江戸時代の身分差別の概要をつかむことができました。2012/09/27

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